下のグラフは1961年から2017年にかけて、世界中で肉・卵・乳のために犠牲になった動物数の推移を示す。肉のために膨大な数の動物が犠牲になっていることが分かる。
出典:FAOSTAT
*左軸の単位Mは100万。少し分かりづらいが、Laying Eggs hen(採卵鶏)とMeat chicken(肉用鶏)は一番左端の1000Head(1000頭)の軸を使用し、Meat pig(豚) Meat cattle(肉牛) Milk whole fresh cow(乳牛)は左から二番目の軸を使用する。
2017年に犠牲になった動物の数は次のとおりだ。その数は世界人口の10倍以上にのぼる。
採卵鶏 | 78億3,838万羽 |
肉用鶏 | 665億6,672万5000羽 |
豚 | 14億8,598万6756頭 |
肉牛 | 3億441万4,858頭 |
乳牛 | 2億7,801万4,142頭 |
*上記の数字は魚を含んでいないことに注意しなければならない。魚を含むとその数は跳ね上がり年3000億もの動物が人間の食のために犠牲になっていることになる。
2011年、FAOは世界の食肉消費が2050年までに73%、乳は58%増えるだろうと発表*45したが、その予測通りに動物性たんぱく質の消費は着実に増えていっている。2018年7月3日に発表された「OECD-FAO Agricultural Outlook 2018-2027*46」は、肉、乳だけでなく魚の消費も増加するとの見通しを示している。
しかし、動物性タンパク質の消費は膨大な数の動物の犠牲に直結しており、さまざまな問題を引き起こしている。
人口増加に伴い動物性食品の消費は増えるというのが大方の予測だ。
しかし、地球上の居住可能な土地の約40%*89を使用する畜産業は、今や森林破壊、温室効果ガス排出、水資源の大量消費など環境破壊の主要原因となっている。2006年に、FAOは調査報告書「家畜の長い影」(Livestock’s long shadow)*23で「畜産業はもっとも深刻な環境問題の上位2.3番以内に入る」と発表したが、それから10年以上がたち、工場型畜産はますます広がっている。2019年12月、科学者たちは、畜産業がこのまま拡大し続けるなら2030年には気温1.5度上昇するのに必要な二酸化炭素の49%を畜産業が排出することになる、と述べ、畜産業は「これ以上家畜生産を増やさない」というピーク点を設定すべきだと表明した*72。
2019年1月16日付の英医学雑誌The Lancetには「野菜を多くとり、肉、乳製品、砂糖を控えるよう」に提案する論文が、発表された。栄養や食に関する政策を研究する世界の科学者30人が3年にわたって協議し、100億人の食を支えるために、各国政府が採用できる案をまとめたもので、こうした食の改革を行わないと、地球に「破滅的」なダメージが待ち受けているという*47。
OurWorldInDataの次の表をみてほしい。居住可能な土地の71%を農業が使用し、そのうち50%を畜産業が使用(放牧地や畜産動物飼料生産も含む)。しかしその畜産業から得られるカロリーはたったの18%にしかすぎない。畜産業は、今後も増え続けると言われる世界人口を支える効率的な食品システムとは言えないのだ。
さらに2020年に発表された論文は次のように言う。19,859種類の陸生脊椎動物の87.7%が農業拡大のために、2050年までに生息地を失う*124。生物多様性という面からも、畜産というシステムは持続可能なタンパク質生産システムとは言えない。
2019年末からパンデミックを起こしたコロナウィルス(Covid-19)は畜産システムの脆弱性を露呈した。ベルトコンベア式に多くの人が密接して食肉処理・加工しなければならない屠殺場ではクラスターが発生し、アメリカでは22の屠殺場が次々と創業を停止し、4月12日には超巨大な屠殺場であるスミスフィールドの屠殺場も無期限で停止した。屠殺場が停止したことにより、行き場のなくなった農場の鶏や豚が殺処分される事態にまで発展した。食料品店は肉の販売を制限し始めたことで、肉の代替品はこれまでにないほど需要が急増した。代替肉の大手であるBeyond Meatは、2020年4月、シェアが49%にまで上昇した*92。またニールセンがBusiness Insiderに4月に提供したレポートによると、4月11日までの4週間で、精肉の代替食品の需要が前年比で272.2%も急増したという(肉の需要は同時期に58.6%増加)*93。ただし、パンデミックで肉の需要も増加している。そのため、Meatingplaceは3/1-5/10の間にアメリカの代替肉の「肉市場」における割合は0.82-0.7へ微減したと伝える。しかし最初の封鎖中(3月)に代替肉市場が急増した後も前年比で30〜50%増加したままだった。さらに、この時期、CNNは肉を食べないほうが健康的だという数々の記事を掲載し*94、The New York Times Companyに掲載された「The End of Meat Is Here If you care about the working poor, about racial justice, and about climate change, you have to stop eating animals.」というタイトルの、パンデミックを防ぐために肉食を止めようという記事は、ツイッターでトレンド入りした。Covid-19を機に持続可能な社会への関心は高まっている。従来から続いてきた食肉システムの転機となるかもしれない。
ここ数年、多くの人がこの問題に気がつき、対策を講じはじめている。クリーンミートや植物性の代替肉といった動物の犠牲の無い「肉」への切り替えがそれだ。
2197兆円分の投資機関ネットワークFAIRRは「2050年までに2度上昇するとする温暖化シナリオにおいて、食肉部門は数十億ドルのリスクを抱えると報告している*83。すでに食肉企業ですら植物性肉の生産を開始している状況だ。世界的な経営コンサルティング会社ATカーニーの分析は、2040年には「肉」市場における培養肉・代替肉の占める割合は60%になるだろうと予測する。現在の畜産由来の肉は実に40%にまで低下するだろうという*49。
シンクタンクのRethinkXもまたレポート「Rethinking Food and Agriculture 2020-2030」(2019年)の中で、アメリカの植物性タンパクの産業が急速に拡大するだけでなく、今後15年間で動物タンパク産業に匹敵するものになると予測する。このレポートは、植物性および培養されたタンパク質(畜産と言う過程を伴わないタンパク質)は、2030年までに動物タンパク質より5倍安くなると予測しており、牛乳の需要については2035年までに90%減少し、他の畜産物も同様の道をたどると言う。さら社会科学者のJacy Reeseは、培養肉などの代替技術の登場により、すべての畜産は2100年までに終了すると主張する。
2019年時点で、250以上の大手企業、非営利団体、研究機関が、クリーンミートや植物性の代替肉の開発、投資、販売を行うようになっている。*33
「動物飼育」を伴わない動物性食品への切り替えは国家レベルの関心事にもなりつつある。
2019年、イギリスの環境・食糧・農村地域省担当大臣マイケル・ゴーヴはオックスフォード農業会議の演説で「合成生物学の進歩により、研究室の中で卵白や牛乳や肉作りだすことができるようになるかもしれない。イギリスがこの革命をリードする可能性は非常に大きい」と述べた*27。
同年、世界経済フォーラムはダボス会議の前に代替肉についての報告書を出した。
報告書の中では肉に替わるタンパク質は食品汚染のリスクが無く、温室効果ガス排出量の大幅な削減につながる可能性があるとして、今後の増加する人口のタンパク質需要を満たすためにはタンパク質システムの変革が必要だろうといっている。
EUは、温室効果ガス削減のための行動計画を定める「欧州グリーディール」の中心となる Farm to Fork(For a fair, healthy and environmentally-friendly food system #EUGreenDeal)を2020年5月に発表。そこには「代替タンパク質の研究に資金を提供」「植物ベースの食事の促進」が掲げられた(余談だが動物福祉法改正もこの戦略には含まれている)。Farm to Forkの戦略の一環として開催される2020年10月のオンラインイベントでは、代替肉タンパク質と比較した家禽肉の持続可能性が話合われる予定となっている*106。
2020年に入ってからケンタッキー、スターバックスといった大手飲食チェーンが植物性肉の採用を開始した中国では、中国の2人の上級当局者が、植物ベースおよび細胞ベースの肉を推進することを国に要求している*99。
日本でもこういった動きは広がりつつある。2019年、環境省はミートフリーマンデー(週に一日肉を食べない)をを推進するMFMAJに環境大臣賞を授与した。さらに翌年2020年環境白書には同団体の活動を紹介しようともしていた(肉食推進の農水省の反発で環境白書への掲載は取りやめになったが)。
2020年3月には新しい「食料・農業・農村基本計画」で「多様な食の需要に対応するため、大豆等植物タンパクを用いる代替肉の研究開発等、食と先端技術を掛け合わせたフードテックの展開を産学官連携で推進し、新たな市場を創出する」が盛り込まれ、農林水産省は同年4月、フードテック研究会を設立、最先端技術(フードテック)を活用したタンパク質の供給の多様化が話合われている。7月の中間とりまとめでは、代替肉や培養肉は重要な分野だと認識されていることが分かる(農林水産省フードテック研究会 中間とりまとめ)。
値段は現状(2020年時点)、代替肉は割高となっている。しかし市場が拡大するにつれて価格は安くなるだろう。コストコは2024年までに少なくとも一つの代替肉製品は肉と同等の値段、あるいはそれより安く販売すると約束している*107。
重要なのは、これらの動向が、動物の犠牲を減らすことに直結するということだ。
2015年に設立されたGood Food Instituteはクリーンミートや代替肉への切り替えをプロモートするために立ち上げられた非営利団体だが、その目的は動物の犠牲を減らすことにある。同団体の創設者であるBruce Friedrichはもともと毛皮のファッションショーへ抗議するなど直接行動的な動物の権利活動家であったが、より効果的に動物の犠牲を減らすために同団体を設立したという*39。
ヴィーガンやベジタリアンは着実に増えてきてはいる。
2019年5月にアメリカとイギリスで行われた消費者調査では、アメリカの消費者の4分の1、イギリスの消費者の半数近くが「肉の消費を減らすか、そうする計画を立てている」と回答した*42。世界3か国を除くすべての国(北朝鮮、バチカン市国、エスワティーニ(スワジランド))の消費者がVeganuary運動に参加しており、推定によれば、人口の3〜10%は肉を食べない(ヴィーガン、ベジタリアン)*99。
2019年9月には、ヴィーガンと気候変動対策のためのETF(上場投資信託)が米国証券取引委員会に登録され、2020年1月から投資受付を開始することになっている。同信託はアメリカの大企業のうちヴィーガンや気候変動に配慮した企業のみで構成され、動物性食品を取り扱う企業や動物実験を実施している会社の株はすべて除外されるということだ*62。
あらゆる観点からリスクの高い「肉食」を減らそうという世界的な流れがあることは間違いない。
だが、毎年何百億も殺される動物の数に追いつくのは簡単なことではない。しかしもしクリーンミート(培養肉)や代替肉(植物肉)がいつでも当たり前に購入できるようになれば、動物の苦しみや犠牲は革新的に減らすことができるようになるだろう。
クリーンミートとはつまり「培養肉」だ。
培養肉と聞くと眉を顰めるひともいるかもしれない。実験室の中で生み出されたフランケンシュタインみたいなイメージを思い浮かべるのだろうか。「試験管ミート」「培養肉」というワードに食欲をそそられない、という人もいるだろう。
しかし実際には、工場型畜産で飼育されて抗生物質、ワクチン漬けで日の光も当たらない建物の中で糞尿まみれで飼育されストレス満載で恐怖の中で殺され、血にまみれ大腸菌にまみれた肉片よりも、培養肉はずっと、クリーンだ。虐げられ、薬漬けになり、あらゆる方法で「汚染」されてしまった動物の肉に食欲をそそられるというほうがむしろ不思議ではないだろうか。
動物飼育による環境破壊もなく
動物を監禁して殺す必要もなく
糞便汚染もない
それがクリーンミート(培養肉)だ。
培養鶏肉を使用した場合、従来の動物飼育由来の肉に比べて35-67%土地の使用が減り、水質汚染を70%削減する。培養牛肉を使用した場合、従来の動物飼育由来の肉に比べて95%土地の使用が減り、温室効果ガスを74-87%削減し、水質汚染を94%削減する。表:Good Food Institute*127
1936年にイギルスの政治家Winston Churchillはこう言った「50年後、我々はパーツごとに培地で育てることによって、手羽や胸肉を食べるために鶏を飼育するという不条理から逃れなければならない。」まさにそれが今現実のものとなりつつある*11。
研究当初は培養肉の元となる初めの動物だけは殺されると言われていたが、今は違う。元となる衛生細胞は動物の筋肉から採取されるが、動物は殺されないのだ※。クリーンミート分野の研究の進歩は目覚ましい。
数年前にクリーンミートの話を聞いた時は絵空事と思っていたが、2013年にオランダの科学者Mark Post が、最初の細胞培養ハンバーガーをロンドンの聴衆にデモして わずか6年後に、培養の牛肉や鶏肉、魚を市場に投入しようと30社以上のスタートアップが競争している*69。
以前は一切れの培養にかかるコストは数億と言われていたが今は数百万。コストは今後もっと下がっていくだろう。
※細胞培養の培地にウシ胎児血清(FBS)が用いられることが一般的であったが、大量入手が困難であることやコスト面などといった理由から、現在では非動物性成分の成長因子の開発が進められている。
この点において、例えばモサ・ミート社はアニマルウェルフェア基準に適さないウシ胎児血清(FBS)を利用しない方針を示しており、メンフィス・ミーツ社やジャスト社もそれぞれ非動物性成分を独自開発した旨を公表している使用する培養会社もある(エーリック調査レポートより引用)。
ビル・ゲイツやリチャード・ブランソンのような、実業家として大成功をおさめた人物たちもクリーンミートに投資する時代である。彼らが目を付けたということは、この分野が大きく成長する可能性が高いといえるのではないか。映画俳優のロバート・ダウニー・ジュニアは、肉を捨て、植物ベースのライフスタイルを採用したと宣言。彼は「鶏肉をやめて植物ベースを選んでいる」という。そして、2019年、テクノロジーを使用して地球を守る環境保護団体「フットプリント連合」を立ち上げ、培養肉・培養牛乳・培養卵の開発をするNew Harvestに寄付をした
ホワイトハウスの要請で調査をおこなった全米科学アカデミーは「培養肉」は今後バイオテクノロジー分野でもっとも成長するだろうと報告した*1。
国家レベルでこの分野に支援する動きもある。
2005年から培養肉研究の支援をはじめたオランダ政府は培養肉の研究に4億の資金を提供し*2、2019年、インドの中央政府は細胞分子生物学センター(CCMB)と国立研究センターに対し、クリーンミート研究のための資金を提供することを発表した*37。2019年、オランダの培養肉の開発をするMeatableは、10億円の資金調達に成功したと発表。調達先の一つには欧州委員会も含まれる(助成金300万ドル)。Meatableは豚肉の培養に力を入れている会社だ*70。2020年9月、アメリカ国立科学財団も培養肉への助成枠を決定した*110。
2020年12月、イスラエルのネタヤニフ首相は牛の培養肉ステーキを食べて「素晴らしい、思いやりのある味だ。違いがない」と述べた*123。
ここ日本でもクリーンミート(Shojinmeat Project:精進ミート)の研究がはじまっている。Shojinmeat Projectのスピンオフであるインテグリカルチャー株式会社は、第三者割当増資により合計3億円の資金調達を実施したと2018年5月25日に発表した。2019年7月4日には、日本ハム株式会社と共同で、動物細胞の大量培養による食品生産に向けて基盤技術開発を始めるとリリース*73。さらに、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2020年度「研究開発型スタートアップ支援事業」に係る公募において、助成対象事業者に選定され、約2.4億円の助成を受けることが決定した*109。
2019年3月には、培養肉の「ステーキ肉」を日清食品と東京大生産技術研究所が共同開発*43。培養肉の技術には細胞を増やして組織をつくる手法が転用可能で、iPSで代表されるように日本はこの分野のトップレベルだとも産経は報じている*44。
2020年1月には、培養肉普及を目的とした企業連合(日清食品ホールディングス、日本ハム、ハウス食品グループ本社などの食品大手、開発研究機関などからなる)が設立された。9月にも政府関係者向けの試食会を開くという*78。
2021年1月、鹿児島の山に多数の養鶏場をつくり養鶏ビジネスを拡大して何億もの鶏を殺し、ケンタッキーフライドチキンの親会社でもある三菱商事が、イスラエルの培養肉開発のアレフ・ファームズと提携することに合意*132。
2020年12月、中国の培養肉スタートアップ南京周子未来食品が、約3億円)を調達。この会社は2019年に中国で初めて培養豚肉の開発に成功した、南京農業大学のスピンオフ*129。
培養肉は牛肉や豚肉や鶏肉だけではない。米国サンディエゴのフードテック新興企業「BlueNalu」は、ブリから取り出した細胞を培養することによって、ブリを殺さずに完全な切り身を作り出すことに成功した(2019年12月)。※ブリからサンプルとして筋細胞を摂取するが本物のブリが死ぬことはない。ブリに加えてシイラ(マヒマヒ)や鯛など、他の魚種での培養も進められているという*75。同社は2020年2月、2000万ドルの資金調達ラウンドを完了した*95。
シンガポールのShiok Meatsは甲殻類の培養を開発する会社だ。同社のCEOであるSandhya Sriram氏は、同社がこれまでにシンガポール政府から助成を受けていると話す*96。
中国
ニュージーランドに本拠を置く科学企業Plant&Food Researchが、2017年8月に中国の消費者に対して行ったオンライン調査では「あなたは培養肉を買う可能性がありますか?」との問いに「購入する可能性が高い(very likely)」が16.5%、「おそらく購入する(probably likely)」が36.6%、「わからない(maybe)」が25%という結果であった*17。
また2018年の調査では、将来の話としてどの肉を好むかという質問に対して、従来の動物飼育を伴う肉を選択した人が29.8%だったのに対して、クリーンミートが38.6%(代替肉は30.7%)という結果であった*35。
ベルギー
2019年の調査で、消費者のほとんどが培養肉について肯定的または中立的な意識を持つことがわかった。また培養肉の魅力として一番大きいのが「動物の苦しみ無く肉を食べることができること」だという結果であった*34。
インド
2018年の調査で、将来の話としてどの肉を好むかという質問に対して、従来の動物飼育を伴う肉を選択した人が16.1%だったのに対して、クリーンミートが36.5%(代替肉は43.1%)という結果であった*35。
クリーンミートと同じく動物の犠牲のないのが「植物由来肉」、いわゆる代替肉だ。
こちらは「肉」ではなく植物性原料で作られた肉もどきである。日本でも2019年ごろから代替肉は拡がりを見せてきているが、諸外国では動きがもっと早く、本格的だ。
カナダ政府は2018年11月に、植物性たんぱく質に1億5300万ドル投資することを発表*21した。2020年、中国国家発展改革委員会は、豚コレラ拡大をうけて、畜産への海外からの投資を奨励するだけでなく、植物性肉への投資も奨励すると発表した*102。
代替肉の市場拡大は、食肉業界にとってすでに大きな脅威となっている。
アメリカでは牛肉産業グループが「動物性ゼロの肉」には“meat” の表示を禁止しようと働きかけており、EUでも植物性肉に対して“bacon,” “chicken nuggets,” “hamburger”などの表示を規制させようとしているほどだ*12。しかし彼らがどんなに躍起になって「代替肉」を阻止しようとも、その勢いを止めることできないだろう。市場調査のMintelによると、アメリカとイギリスの成人の半数以上は、肉の消費を減らしたいと言っているという*71。環境への悪影響、病気のリスク、動物への虐待、畜産には何もいいことが無い。ESG投資の観点から畜産から撤退する投資家も出ているのだ。
賢い企業は無駄に抵抗することを止め、自ら代替市場へ参入しはじめている。2020年時点で、ネスレ、テスコ、ユニリーバなどの大手食品会社の40%は、植物ベースの製品のチームを持っている。そして、食品小売業者の47%が、「肉の棚」で植物ベースの代替肉を販売しているか、販売する予定でいる*114。
テスコは2020年9月、WWF UKとのパートナーシップで、2025年までに植物ベースの肉代替商品を300%まで増やすと発表した。世界流通大手で、イギリス最大手のリーダーズカンパニーがこのような意向を明確に示したことは大きいだろう。
We’ve committed to increase sales of plant-based meat alternatives by 300% by 2025 as part of our partnership with @WWF_UK to halve the environmental impact of the average UK shopping basket. Find out more here: https://t.co/6vdOFnVzj3 pic.twitter.com/5wAUIc7nM6
— Tesco News (@tesconews) September 29, 2020
ユニリーバは2020年11月18日、今後5〜7年以内に植物性肉および乳代替品から10億ユーロの売上目標を目指すと発表。2020年11月23日にはスウェーデンのIKEA ABが、レストランでの食事の半分とパッケージ食品の80%を2025年までに植物ベースにすると発表。フランスのヨーグルトメーカーであるダノンSAは、2020年5月に、世界の植物性食品の売上高を2019年の約20億ユーロから2025年までに約50億ユーロに増やすことを目指すと述べている*120。
※代替肉の生産をはじめた食肉企業についてまとめたサイトはコチラ。
2197兆円の運用資産分の投資家ネットワークFAIRRによると、25の大手小売業者と製造業者が植物性タンパク質の戦略を持っていると報告しており、FAIRRがアプローチした企業のうち72%が年次報告に「植物由来」や「完全菜食主義者」などの用語を用いていた(2020年)。植物性タンパク質市場への投資家の関心も高まっているという*54。
NBAの選手であるDeAndre Jordan、Kyrie Irving、Chris Paul*30や、Hollywoodの人気スターで熱心な環境保護活動家であるLeonardo DiCaprioがBeyond Meatに投資したことも話題になっている。
ディカプリオは次のようにいっている
“植物から直接、おいしくてヘルシーな肉を作れる同社の能力は、結果的に、気候変動に対処しようとする消費者たちの日常的なアクションを助けている”
彼は2018年9月26日、ツイッターで次のような発信もしている。
「植物性のハンバーガーは、牛肉のハンバーガーよりも水の使用量が99%少なく、土地の使用は93%少なくエネルギーの使用量は50%近く少ない。そして温室効果ガスは90%削減される。未来のタンパク質への投資家であることを誇りに思う。」
.@BeyondMeat‘s plant-based Beyond Burger uses 99% less water, 93% less land, nearly 50% less energy & generates 90% fewer greenhouse gas emissions than what it takes to produce one 1/4 lb. U.S. beef burger. Proud to be an investor in the #futureofprotein. https://t.co/zpO0N6mpPe pic.twitter.com/NVN5PoVCCP
— Leonardo DiCaprio (@LeoDiCaprio) 2018年9月26日
2019年2月から、Whole Foodsなどの小売店が植物由来のツナの販売を開始。
この植物性のツナはアメリカのGood Catch社が開発した商品だ。同社は「地球と海と生き物を尊重する」ことをミッションとして掲げている。他の植物由来の代替食品のメーカー(ビヨンド・ミート、インポッシブル・フーズなど)と同様、Good Catch社も急増する需要への対応に苦労しており、資金調達を急ぐために2019年6月26日、コンバーチブルノート(転換社債の一種)の発行により1000万ドル(約10億8400万円)を調達したという*50。
持続可能な食品の開発をしている Terramino Foodsも、真菌ベースに藻類を組み合わせて作った魚を使わない「サーモン」のバーガーを開発し、2018年末に売り出される予定となっている*15。
ドイツの食品テクノロジ―企業企業Kuleana(クレアナ)は、植物性の寿司を研究。初めに開発された商品はVeganマグロ”Akami Tuna Sashim“。
2019年、食肉加工大手タイソンフーズは、海藻と大豆タンパク質を使用してエビを作る植物ベースの新興企業であるNew Wave Foodsに投資*108。
2020年中国のスタートアップZhenmeatが、新製品として、植物性の「海老」を発表*97。
日本人にはまだ認識が浅いかもしれないが、乱獲と環境破壊で海の魚は急速に減りつつある。
海の「代替肉」の普及はより急がれるべきかもしれない。
2020年11月、世界経済フォーラムはWebサイトに「発酵は、より効率的で持続可能なフードシステムの構築に役立つ」という記事を掲載。畜産は持続可能な食料システムではなく、代替タンパクへの移行が必要であるとして、発酵技術が次の代替タンパクの最前線になるであろうと書いている*119。現在、代替タンパクとしては植物性タンパクがほぼ独占しているが、発酵を活用した代替タンパク技術の開発への投資が増加している。2018年の投資額は1億900万。それが19年には3億7900万ドルに急増し、20年は11月16日時点で億4400万ドルに達した*131。
海外が先んじているが、日本国内でも代替肉市場に参入する企業が近年、激増している。
* 社会的および倫理的な懸念(動物福祉、水質汚染)の増大* 環境や気候への問題* 健康上の懸念* EU域内の高齢化 また、生鮮食肉については次のような傾向から消費量の減少が見込まれている。・ 特に若い消費者の間で、植物性由来のたんぱく質への移行と、フレキシタリアン(準菜食主義者)、ベジタリアンおよびビーガン(完全菜食主義者)の増加に伴う食事パターンの変化・ 消費者が食肉の原産地や有機や動物福祉基準への準拠といった生産方法にますます重点を置くようになるとともに、量よりも品質を好むこと・ 生鮮肉から加工肉および調理済み食品への移行
Beyond Meat社の100%ヴィーガンのビヨンドミートはすでに市場に出ており、スーパーマーケットのWhole Foods Marketやテスコ、ファーストフードのA&W Canada、2019年7月からはダンキンドーナツ(米国)でも販売*53されている。9月からは、サブウェイが米国とカナダの685の店舗で、代替肉を使った「Beyond Meatball Marinara」を販売すると発表した。
同社は2019年5月2日にナスダック市場に上場し、株価は一時IPO価格の3倍を超えた*65。マクドナルドで4年間取締役だったDonald Thompsonは同社を退職し、Beyond Meat社の役員に就任した。同社へは大きな注目が集まっている。Beyond Meat社のサイトには次のように書かれている。「私たちは、人間の健康の改善、気候変動へのプラスの影響、天然資源の保護、そして動物福祉の尊重に尽くします」創業者兼CEOのEthan BrownはVEGANだ。7歳で「人間は犬をペットとして大事にするが、とてもよく似た豚は食用にして、尊重しないのは何故か?」と疑問抱き、成長するにつれて食肉大量消費の問題を知ったという*128。
ドイツの家禽大手PHW GroupグローバルフードサービスであるSodexoと提携し、「代替卵」の市場を拡大させている。2020年12月には、上述したように「培養鶏肉」を世界で初めて販売開始した。同社の設立者の一人であるJosh Balkは、食肉処理場や工場畜産の覆面調査員として働き、工場畜産反対キャンペーンを展開したあと、HSUS(アメリカの動物保護団体)の副社長で畜産動物保護を担当している。
代替肉の製造・開発のために2011年に設立された同社は2019年までに7億5000万ドル以上の資金調達に成功している。同社にはマイクロソフトの創設者であるビル・ゲイツ氏やコースラ・ベンチャーズ、グーグル・ベンチャーズ、ホライズン・ベンチャーズ、UBS、バイキング・グローバル・インベスターズ、テマセク、セイリング・キャピタルなどの機関投資家が投資している*65。
インポッシブルフーズ社のIMPOSSIBLE BURGERは、アメリカのバーガーキングで販売がはじまっており、2019年9月からはカリフォルニア州のスーパーでの販売も開始し、一般の消費者も生の状態で購入できるようになった*64。
2020年10月、同社は来年中に研究開発チームを倍増させ、新製品開発を加速するために100人以上の科学者を雇用する計画を発表した*116。同社は2035年までに動物性食品の必要性を排除することを目標にかかげている*38。
世界ではじめてつくられた培養肉(クリーンミート)に資金提供したのはGoogleの共同創業者で、推定純資産は306億ドルと言われているセ4ルゲイ・ブリンだ。
かれはクリーンミートに投資した理由を「動物福祉のためだ」という。
「人々は近代の食肉生産に間違ったイメージを持っている。人々はごく一部の動物を見て自然な農場を想像する。しかしもし牛がどんなふうに扱われているかを知ったら、これは良くないと分かるだろう。」*9
クリーンミートやフェイクミートがあたり前のようにスーパーの「肉」コーナーに並び、動物を監禁し殺して作られた肉はすみへ追いやられ、苦しみに終止符が打たれる日はそう遠くはないかもしれない。
*1 Preparing for Future Products of Biotechnology (2017)
http://dels.nas.edu/Report/Preparing-Future-Products-Biotechnology/24605
*2 Macintyre, Ben (2007-01-20). “Test-tube meat science’s next leap”. The Australian. Retrieved 2011-11-26.
*3独立行政法人農畜産業振興機構 調査部の2017年月号[消費者の求める需要に対して揺れる米国の畜産業界]
*4 PLANT-BASED PROTEINS ARE GAINING DOLLAR SHARE AMONG NORTH AMERICANS CONSUMER | 09-22-2017
http://www.nielsen.com/us/en/insights/news/2017/plant-based-proteins-are-gaining-dollar-share-among-north-americans.html
*5 Survey of US Attitudes Towards Animal Farming and Animal-Free Food October 2017 https://www.sentienceinstitute.org/animal-farming-attitudes-survey-2017
*6 Plant-based protein interest increases DEC. 1, 2017 – BY KEITH NUNES
*7 Tyson Foods further invests in Beyond Meat Latest investment expands beyond the company’s earlier purchase of a 5 percent stake
*8 培養肉は世界を救うか 都心が「畜産」王国に ポスト平成の未来学
*9 Google’s Sergey Brin bankrolled world’s first synthetic beef hamburger
*10 イスラエルのバイオテック・スタートアップSuperMeat、ドイツの畜産食肉大手PHWなどから300万米ドルを調達——3年以内に人工鶏肉を販売へ
*11 Feb 13, 2018 A revolution in meat production?
*12 Cattle ranchers take their ‘beef’ with veggie burgers and ‘meatless meat’ to the next level
*13 Rose Flavoring and a Wine Shortage: These Are the 4 Food Trends to Watch in 2018
*14 ON APRIL 13, 2018 PHW Group to distribute Beyond Burger in Germany
*15 Fungi-Based Salmon Burger Joins the Sustainable Meat Alternative Market APRIL 23, 2018
*16 ON MAY 2, 2018 Tyson Foods leads $2.2 million seed investment in Jerusalem-based Future Meat Technologies
*17 Protein: A Chinese Perspective An on-line consumer survey conducted in China
*18 Mosa Meat secures US$8.8m investment to bring lab-grown meat to market by 2021
*19 Perdue considering non-meat protein options
*20 Greenleaf Foods Launched to Lead Plant-based Sector Oct 24, 2018, 09:35 ET
*21 Canada Is Seriously Committing $150 Million Dollars Into The Vegan Food Industry
*22 Unilever buys Dutch meat-free company The Vegetarian Butcher
*23 livestock’s long shadow
*24 Meat Substitute Market Expected to Reach $7,549 Million, Globally, by 2025
*25 2018年3月8日Plant-Based Food~植物性食 新時代~発表会&試食会
*26 Vegan sushi goes global with help of Japanese food wholesaler Japanese company to pitch tuna and eel alternatives to health-conscious MAY 14, 2018 11:45 JST
*27 Oxford Farming Conference 2019 address by the Environment Secretary
*28 細胞培養肉を開発の米新興企業 アジアでの事業に将来性 1/13(日) 16:00配信
*29 White Paper Meat: the Future series Alternative Proteins January 2019
*30 DeAndre Jordan, Kyrie Irving, Chris Paul Invest In Plant-Based Food Company Beyond Meat
*31 調査・報告 畜産の情報2019年3月号 EU農畜産業の展望 ~2018年EU農業アウトルック会議から~
*32 Motif Ingredients Raises $90m Series A to Engineer Alternative Proteins in Ginkgo Bioworks Spin-Out
FEBRUARY 26, 2019
*33 https://www.newprotein.org/maps
*34 PERCEPTION OF BELGIAN PEOPLE REGARDING CELL BASED MEAT © 2019 Ipsos. All rights reserved. Contains Ipsos’ Confidential and Proprietary information and may not be disclosed or reproduced without the prior written consent of Ipsos.
*35 A cross-country survey on the appeal of plant-based and clean meat in China, India, and the USA Contributors: Christopher Bryant Keri Szejda Varun Deshpande Nishant Parekh Brian Tse Date created: 2018-08-31
*36 Clara Foods Secures Series B Financing Led By Ingredion, Fast-Tracking Animal-Free Protein Development
*37 Clean meat programme gets Central govt funding
*38 Impossible Foods Announces $300 Million Funding Round to Accelerate Scaleup
*39 This Animal Activist Used to Get in Your Face. Now He’s Going After Your Palate.
*40 Tyson Foods sold its stake in alternative protein company Beyond Meat
*41 JBS launches plant-based burger line in Brazil
*42 MAY 28, 2019 UK vs US: A Look at 5 Global Lifestyle Trends
*43 2019.03.22 プレスリリース 【共同発表】肉本来の食感を持つ 「培養ステーキ肉」 実用化への第一歩 世界初!サイコロステーキ状のウシ筋組織の作製に成功(発表主体:日清食品ホールディングス)
*44 本物そっくり「人工肉」に注目 味や抵抗感払拭に課題も 産経新聞
*45 World Livestock 2011 Livestock in food security
*46 OECD-FAO Agricultural Outlook 2018-2027
*47 肉を半分に減らさないと地球に「破滅的被害」2019.1.25
*48 KFC is considering plant-based fried chicken but has no plans to test right now, executive says PUBLISHED THU, MAY 30 2019
*49 How Will Cultured Meat and Meat Alternatives Disrupt the Agricultural and Food Industry?
*50 「代替ツナ」開発の米企業が10億円を調達、代替肉生産も支援7/2 Forbes Japan
*51 Cargill invests in cultured meat company Aleph Farms
*52 エーリック海外情報 畜産の情報 2019年8月号 EU酪農・乳業の現状と展望
*53 ダンキンドーナツ公式ツイッター https://twitter.com/dunkindonuts/status/1154009027069825024?s=20
*54 JULY 24, 2019 Unilever, Tesco, Nestle ranked top on meat alternatives: report
Appetite for disruption: How leading food companies are responding to the alternative protein boom Engagement update, July 2019
*55 Subway is jumping on the Beyond Meat bandwagon with meatless meatball subs BY CAITLIN O’KANE AUGUST 7, 2019
*56 Smithfield Foods Launches Plant-Based Protein Portfolio Under Pure Farmland™ Brand August 12, 2019
*57 植物由来の「フライドチキン」、ケンタッキーが試験販売 米 8/27(火) 13:23配信
*58 人工肉の「鮮肉月餅」が人気、植物肉市場は「おいしい」のか 2019年9月14日 11:12 発信地:東京 [ 中国 中国・台湾 ]
*59 2019.09.12 イスラエルの代替肉製造ベンチャー企業が600万ドルの資金調達に成功
*60 ADM and Marfrig Team Up to Produce Plant-based Burgers in Brazil
*61 Aussie plant meat industry set to go from $30million to $3billion, study claims By AAP 4:41pm Sep 4, 2019
*62 投資もエシカルに。ニューヨーク証券取引所に世界初「ヴィーガン」ETFが上場へ 8月 30, 2019
*63 海外情報 畜産の情報 2019年10月号 米国における食肉代替食品市場の現状
*64 お肉じゃないよ。人工のお肉「インポッシブルバーガー」ついに発売 2019.09.24 16:05
*65 2019年5月14日 植物原料バーガーの米インポッシブル・フーズが3億ドル調達
*66 McDonald’s Tests New Beyond Meat Plant-Based Burger In Canada
*67 NOVEMBER 19, 2019 Beyond Meat vs Zhenmeat: The battle for China’s meatless market
*68 特集 金脈眠る未来の食、「ビーガン関連株」に大相場の気配 <株探トップ特集>2019.7.3
*69 the new protein industry v.2.7 the plant based protein &dairy show Amsterdom August 26-28 2019
*70 Dutch startup Meatable is developing lab-grown pork and has $10 million in new financing to do it Jonathan Shieber@jshieber / 2:22 am JST • December 7, 2019
*71 Daily chart How much would giving up meat help the environment?
*72 Scientists call for renewed Paris pledges to transform agriculture
*73 2019/07/04-News release 食肉業界最大手の日本ハムと共に細胞培養肉の基盤技術開発を開始
*74 Veganuary: Fast food giants launch plant-based meals as red meat sales plummet 3 January 2020
*75 実験室で育てられた魚が実になった。サンディエゴのスタートアップが、最初の虐殺のないブリを披露
*76 New planet-saving goals at Starbucks focus on plant-based foods at breakfast Nancy Luna | Jan 21, 2020
*77 Panera announces it will make HALF of its menu plant-based within the next few years, as more people cut back on meat over concerns about nutrition, animal welfare, and sustainability 11 January 2020
*78 培養肉普及へ企業連合発足 9月にも政府関係者向け試食会 毎日新聞 2020/01/24
*79 $16B invested in plant-based and cell-cultured meat since 2009
*80 11.08.2019 The Race to Bring Meat Alternatives to Scale
*81 雑誌「鶏の研究」2019年第4巻第2号 参照
*82 海外情報 畜産の情報 2020年3月号 持続可能性(サステナビリティ)を最優先課題とするEU農畜産業の展望~2019年EU農業アウトルック会議から~
*83 Climate financial model shows billions of dollars at risk in meat sector
*84 APRIL 20, 2020 / 8:38 PM / A DAY AGO KFC to sell plant-based fried chicken made by Cargill in China
*85 Chinese Food Tech Starfield Attracts Funding From New Crop Capital & Dao Foods FOOD TECHFUTURE FOODSVEGAN By Sally Ho Last updated Apr 24, 2020
*89 Hannah Ritchie and Max Roser (2020) – “Environmental impacts of food production”. Published online at OurWorldInData.org
*90 オイシックス、米国のミールキット宅配会社を買収、ビーガン食に特化- 2019/04/30 ダイヤモンド・リテイルメディア社
*91 Alternative meat maker Growthwell raises $8m in Temasek-led round
*92 Fake-Meat Startups Rake in Cash Amid Food Supply Worries
*93 As the US meat supply chain crumbles under pandemic pressure, Impossible and plant-based protein companies are rushing to fill the void 食肉の供給網が崩壊して、植物由来肉への需要が高まる…インポッシブル・フーズは全米最大手スーパーで販売へ
5/13(水)
*94 Overcome the coronavirus meat shortage by adopting one of the world’s healthiest diets By Sandee LaMotte, CNN Updated 0840 GMT (1640 HKT) May 20, 2020
Want to eat less meat? Take a page from these cultures that already do Kristen Rogers, CNN • Updated 21st May 2020
How to eat less meat and more plants Lisa Drayer, CNN Updated 1204 GMT (2004 HKT) May 19, 2020
*95 BlueNalu nets $20M to produce cell-based fish for a test market in 2021
*96 SUSTAINABILITY Vegan seafood: The next plant-based meat trend?
*97 Chinese Beyond Meat rival launches plant-based pork and crayfish to feed the home-market appetite PUBLISHED THU, JUN 18 20202:03 AM EDT
*98 孙宝国委员:加快细胞培养肉产业化进程 发布时间:2020-05-26T05:47:00 全国政协委员乔晓玲:“人造肉”国标或在2-3年内出台 2020-05-22 15:23:53
*99 Jul 15, 2020 Chicken buyers most open to meat alternatives
*100 MEAT OF THE FUTURE: KFC AND 3D BIOPRINTING SOLUTIONS TO USE A BIOPRINTER TO PRODUCE KFC NUGGETS July 16, 2020
*101 ネスレ、人工肉生産を世界3極で 健康志向追い風に 日本経済新聞20200730
*102 JULY 31, 2020 China to encourage foreign investment in livestock breeding, plant-based meat substitutes
*103 Thailand’s CPF to launch plant-based meat substitutes across Asian markets
*104 Marfrig and ADM create venture to sell plant-based products
*105 Nestlé’s vegetarian and plant-based products grow 40%
*106 Aug 12, 2020 Changing role for poultry meat in Europe
*107 The next challenge for plant-based meat: Winning the price war against animal meat To save the world, plant-based meat needs to be cheaper. By Kelsey Piper Aug 18, 2020, 7:50am EDT
*108 Appetite for disruption A SECOND SERVING FAIRR 2020JULY
*109 細胞培養スタートアップのインテグリカルチャー、2020年度NEDO-PCAに採択され、約2.4億円の助成対象事業者に決定 JIJICOM
*110 Award Abstract #2021132 GCR: Laying the Scientific and Engineering Foundation for Sustainable Cultivated Meat Production
*111 食料生産に革命。空気から代替肉をつくる「Air Protein」11月 29, 2019
*112 動物性代替タンパク質開発企業は1500億円超を調達、微生物発酵技術に投資の波 2020年9月22日
*113 培養肉スタートアップのモサミートが約58億円を資金調達 2020/9/26
*114 Investors Are Hungry for More Than Just Low-Methane Burgers FAIRR
*115 スペイン企業主導の培養肉研究Meat4Allに欧州連合が3.3億円拠出 2020年10月15日 by Natasha Lomas
*116 Impossible Foods looks to hire more than 100 scientists in quest for dairy-free milk and meat alternatives PUBLISHED TUE, OCT 20 2020
*117 Launching ‘Aleph Zero’ Program to Grow Steaks in Space
*118 Alternative Meat Producer Raises Additional $135 Million to Drive Growth
*119 Fermentation can help build a more efficient and sustainable food system – here’s how
*120 2 Dec, 2020 COVID-19 galvanizes food companies to raise bets on plant-based products
*121 Singapore issues first regulatory approval for lab-grown meat to Eat Just PUBLISHED TUE, DEC 1 2020
*122 Dec 17, 2020 Future Food Now #13: Cell-based meat in Asia Pacific
*123 Netanyahu Touts Israel as Pioneer in “Alternative Meat”
*124 21 December 2020 Proactive conservation to prevent habitat losses to agricultural expansion
*125 Maple Leaf embracing meatless alternatives as plant-based protein goes ‘mainstream’
*126 McDonald’s confirms creation of McPlant plant-based burger, unveils new Crispy Chicken Sandwich will debut in 2021
*127 Good Food Institute GROWING MEAT SUSTAINABLY:THE CULTIVATED MEAT REVOLUTION
*128 ビヨンド・ミート創業者イーサン・ブラウンとは(前編)特集 2020年08月24日 Why We Don’t Need Animals to Keep Enjoying Meat
*129 December 23, 2020 PROGRESS: STARTUP SECURES CHINA’S LARGEST CULTIVATED MEAT INVESTMENT YET 国内首家“细胞培养肉”生产研发平台:南京周子未来食品获两千万融资 2020-12-20
*130 KFC To Finally Bring Vegan Chicken Burger Back To UK Menu, Say Reports 29th December 2020
*131 植物肉に続け 発酵由来たんぱく質への投資拡大 日本経済新聞
*132 三菱商、イスラエルのアレフと提携-日本で培養肉販売基盤作りへ Yaacov Benmeleh 2021年1月6日
*133 KFC’S MEATLESS CHICKEN BURGER LAUNCHES AT MORE THAN 80 LOCATIONS IN SINGAPORE
Open Philanthropy Project Farm Animal Welfare Newsletter How Can We Reduce Demand for Meat?
http://elliot-swartz.squarespace.com
Memphis Meats: Richard Branson predicts the world will no longer need to kill animals in 30 years
Plant-based profits: investment risks and opportunities in sustainable food systems
ここまでして肉に執着するのも異常と言える。草に土下座しながら植物を食べるか。光合成だけで生きることを試みて欲しい。