卵 - たまご

オスは処分

2016/07/01

写真は卵を生まないオスの雛が殺処分されているところです。
不要な卵のカラといっしょに積み重ねられ、上のほうの雛は生きていますが、下のほうの雛はすでに圧死しています。
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(写真:Animal Equality)

採卵養鶏において、卵を生まないオスの雛は殺処分されます。
日本卵業協会の2014年度鶏卵関係資料を見ると、日本では一年間に採卵鶏のメスが約1億出荷されていることが分かります。
http://www.nichirankyo.or.jp/kaiin/kr02.htm

メスとオスが生まれる確率が同じくらいだとすると、殺処分されているオスの雛は一年間に1億くらいということになります。メスであっても全ての雛が出荷になるわけではありません。足が弱かったり、首が弱かったりするメスの雛もやはり処分されます。そう考えると、殺処分される雛の数はもっと多いかもしれません。

オスの殺処分の方法には、生きたまま機械で粉砕、ガス、など様々にあります。
アニマルライツセンターは、日本のいくつかの孵化場で写真のように「不要のオス」をバケツにどんどん入れていき圧死させる、ということが行われていることを把握していますが、日本において、どういった方法が最も一般的であるかは分かっていません。

日本では畜産動物の飼育の問題に関心を持つ人はほとんどいません。そもそも畜産の現場で何が行われているかを知っている人自体が一握りしかいません。2016年2月にアニマルライツセンターが民間の調査会社に依頼して行った調査(*1)では、麻酔なしでの体の一部の切断や拘束飼育など畜産の実態を知っていると答えた人はたったの8%しかいませんでした。
しかし海外は違います。2014年9月のアメリカの動物虐待防止協会の調査によると、鶏肉について80%のアメリカ人が「人道的に飼育されたかどうかが重要」だと感じているそうです。そして、消費者の心配は、卵や肉のために動物たちがどんな風に飼育されたか、にとどまりません。このオスの殺処分にも目が向けられています。
 

オス処分 海外では廃止へ進む


ユニリーバやHellmann'sのように、孵化前に雌雄を判別する方法などで、この雄の廃棄を終了させることを発表している大企業もいます。(*2)
ドイツでもこのことは問題となっています。

2015年8月19日 18時15分 ニューズウィーク日本版(*3)

『ドイツの養鶏場では、毎年4500万羽ものひよこが破砕機で殺されている。育てても卵を産まないオスたちだ。
クリスチャン・シュミット独食料・農業相はこの"大虐殺"に歯止めをかけたいと考えており、卵がかえる前の性別検査の導入を検討している。オスなら卵のうちに処分できるようにするためだ。「適切な検査手法が利用可能になれば、ひよこを殺すことはもう正当化されなくなる」と、シュミットは声明を出した。
多くの国で、オスのひよこの殺処分は養鶏業界の慣行となっている。アメリカでは毎年、何億羽ものひよこが殺されているという。
ドイツは、この慣行を廃止する最初の国になるかもしれない。2013年には西部のノルトライン・ウェストファーレン州政府が殺処分を禁じる条例を制定した。
条例は結局、ドイツの憲法で保障されている企業の権利を侵害しているとして撤回されたが、シュミットは諦めていない。2017年までに、全国的に禁止したいとしている。シュミットは100万ユーロを用意し、卵段階での性別検査の研究などに資金を投じている。』


そして、2016.年6月9日 アメリカ鶏卵生産者団体(UEP)が、2020年までにオスの雛の殺処分撤廃を目標にすると発表。(*4)
今後はオスが産まれてから殺処分するのではなく、胚性別鑑別方法に切り替えられます。
アメリカの卵の95%がUEPにより生産されたものです。
アメリカの動物の権利団体The Humane League (THL)の働きかけにより実現したこの決定は、国際社会の流れを変える大きな一歩になると予測されます。
 

その他オスの殺処分の代替法に関するニュース

2016年10月27日(ワシントンポスト)
放牧卵を販売する会社Vital Farmsが孵化する前の卵の段階で雌雄鑑別する方法を開発、1年以内の実用を目指している。
New technique may prevent the gruesome deaths of billions of male chicks
https://www.washingtonpost.com/news/animalia/wp/2016/10/27/new-technique-may-prevent-the-gruesome-deaths-of-millions-of-male-chicks/?postshare=3731477598463933&tid=ss_tw

2016年12月16日レーザーで簡単に「ひよこ選別」する技術が開発
『暖めはじめて4日目で判別可能に。普及すればオス雛の殺処分廃止も可能に』
独ドレスデン工科大学とリトアニア・ヴィリニュス大学の研究チームが、鶏の有精卵にレーザーを当て、雌雄を見分ける技術を開発しました。
この技術では、孵卵器で暖めはじめて4日後の有精卵に赤外線レーザーを照射し、胚の中の血液の蛍光の具合からオスとメスを判別します。研究チームによると、380個の有精卵について試験をしたところ、93%の確率で正しくオスとメスを分類できたとのこと。
http://japanese.engadget.com/2016/12/16/4/



*1 【調査名】畜産動物(肉・卵・乳・衣料)に関するアンケート
【調査期間】2016/2/25~2016/2/26
【有効回答数】1,206 【調査設計】 手法:インターネット調査(ネットモニター)
【調査地域】全国 【対象者条件】ネットモニターうち、15以上男女を対象
http://www.hopeforanimals.org/animalwelfare/00/id=461

*2 GobalMeat2014年11月記事「Poultry welfare coming to the fore – but not for all」
http://www.globalmeatnews.com/Industry-Markets/Poultry-welfare-coming-to-the-fore-but-not-for-all/?utm_source=Newsletter_SponsoredSpecial&utm_medium=email&utm_campaign=Newsletter%2BSponsoredSpecial&c=ZlsIu3XzqryQEXyRmo9P0Q%3D%3D

*3 http://news.livedoor.com/article/detail/10487661/

*4 Press Release 「United Egg Producers Announces Elimination of Chick Culling by 2020」
http://www.thehumaneleague.com/press_releases/uep/

 

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