卵 - たまご

採卵鶏の一生

2016/09/20

本来の姿の鶏は、大変仲間とのコミュニケーションが発達しており、もちろん飛ぶこともでき、巣を作ります。
卵をとられそうになれば母鳥は抵抗します。
当たり前のことですが、そんなすばらしい特質と彼らの自然に生きる機会をことごとく現代の人々は奪っています。


201509212347_1-400x309.jpgクチバシの切断
まず、生後5~10日くらいの間に、雛はデビーク(ビークトリミング)つまりくちばしの先を切り取られます。

人間にたとえれば、つめを切るようなものと想像する人もいるかもしれませんが、それは誤りです。
クチバシは複雑に神経が通う機能的な器官で、デビーク時には出血、デビーク時の痛みだけではなく、その後慢性的な痛みを経験すると言われています。

デビークについての詳細はこちら




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バタリーケージ
何段にも積み重なったケージに鶏を詰め込んでいるバタリーケージでは1羽辺りに与えられる面積はアイパッド一枚分しかありません。
そのケージを6段にもつみあげるところもあります。効率のみを追求したこのケージは鳥にとって非常に酷な状態です。穴の開いたケージの隙間や針金の間に羽や頭や足が挟まり飢え死にすることもあります。管理者が見回りに来るのは一日一回だけ、一羽当たりの観察時間は1秒もないかもしれません。挟まって動けなくなっている鶏がいることに気が付かないこともあります。











(2015年日本のバタリーケージ養鶏場)

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(2016年日本のバタリーケージ養鶏場 左下隅に死体が放置されています)



骨折
鶏は本来一年に20個程度しか卵を産みませんが、採卵鶏は300個以上産むように品種改変されています。
採卵鶏は自らに必要なカルシウムまで排出して骨がもろい上に狭いケージ飼育で運動不足です。
仲間の上に折り重なり不自然な動きを強いられたり、物音に驚いて羽ばたくと羽は金網にぶち当たるなどの他に、屠殺場へ出荷される際の作業員の乱暴な扱いで骨折することもあります。
イギリス政府の諮問委員会の報告書(*1)には
  • 採卵鶏の屠殺後、ほとんどの鶏で骨折が検出され、それらは「飼養期間中」に生じた古い骨折と、「輸送」や「屠殺時」に生じた新しい骨折に分けられる。
  • 産卵鶏における骨の弱さは、主に骨粗鬆症に起因する。
  • 骨の脆弱化は、卵の殻を形成するためにカルシウムが使用されることで増加し、運動することで減少する。採卵鶏はあるいたり飛んだり羽ばたいたりなどの運動をすることで利益を得るのだ。骨の脆弱化や骨折の発生は、遺伝的系統や飼育環境が影響し、産卵数の高い鶏において悪化する。
  • かなりの数の採卵鶏が骨折の痛みにさらされている。
などと書かれています。



強制換羽
産卵を開始して約1年が経過すると、卵質や産卵率が低下します。この時点でと殺される場合もありますが、長期にわたって飼養しようとする場合には、強制換羽がおこなわれます。強制換羽とは、鶏に2週間程度、絶食などの給餌制限をおこない栄養不足にさせることで、新しい羽を強制的に抜け変わらせることです。換羽期に羽毛が抜けかわると再び卵を産むようになるという鶏の生態を利用し、生産効率を上げるために行われています。
ショック療法ともいえる強制換羽は、通常の鶏飼育時よりも死亡率が高いことが知られています。 日本の採卵養鶏の56%で絶食あるいは絶食絶水法での強制換羽が実施(*2)されています。
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(2015年 日本の養鶏場 強制換羽で死亡した鶏たち)


出荷
採卵鶏は卵の生産量が落ちる1~2年で屠殺されます。
採卵用の鶏を「廃鶏」(と殺)するときの取引価格はただ同然です。卵用の鶏は”肉”としての価値は低いからです。
そのため輸送~と殺までの扱いもブロイラーよりもさらにむごく、輸送時間もブロイラーより長く、夏の暑い日には食鳥処理場(鶏の屠殺場)につくまでに熱中症で死んでしまうこともあります。さらに食鳥処理場では餌は勿論水も与えられず、その日に屠殺しきれなかった鶏たちは翌日にまわされます。
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(2015年日本の食鳥処理場 水も餌も飲めない状態で、すし詰め状態のカゴに収容されたまま翌日の屠殺に持ち越された採卵鶏たち。)

採卵鶏の輸送とと殺の問題についてはこちら
 




*1 Opinion on Osteoporosis and Bone Fractures in Laying Hens
December 2010 Farm Animal Welfare Council
http://edepot.wur.nl/161696

*2 2014年飼養実態アンケート調査報告書
 http://jlta.lin.gr.jp/report/animalwelfare/index.html




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