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エッグスマート&ケージフリー 2つのアニマルウェルフェア宣言をしたイムホテル京都の知恵

イムホテル京都とアニマルライツセンターは、コロナ期をはさんだこの1年にわたって、ときに厳しい討論をしながらケージフリーへの道筋をたどってきました。もともとヴィーガン対応のオプションがあり、さらにヴィーガンをテーマとするイベントの実績のあるこのホテルのレストランには、当然深い食材のこだわりがあります。当初イムホテルが利用していた食材納入業者には平飼い卵の取り扱いがなく、レストランの味を変えずにケージフリーを実現することには大きなハードルがありました。

そのためアニマルライツセンターは近隣の平飼い養鶏を何軒か紹介するなどしましたが、イムホテル側のOKはなかなか得られませんでした。シェフのメガネにかなう平飼い卵の価格が高く、移行するのは経済的に難しいという判断です。そんなジレンマのなかでコロナ禍に突入。いま連日報道されるとおり、旅行関係業者にとって厳しい時代が始まりました。

夏場にかけて全国的なコロナ自粛期間もあり、多くのホテルが減る客足に苦戦していました。ところがイムホテルはそれほど深刻なのダメージを受けず経営が続けられたといいます。それについてホテル側の分析によると、人気観光地である京都周辺でもヴィーガン・ベジタリアン対応できる宿泊施設はまだ少なく、ヴィーガンオプションに定評あるイムホテルのへ需要がとぎれることはなかったようです。それならばと、この時代を生き抜く知恵として、イムホテルは今後ヴィーガン路線をすすめることを選び、今後は卵をできるだけ使わないメニュー展開を広げる方針へとシフトすることになりました。

そしてついにイムホテルは、2027年までのエッグスマート&ケージフリー宣言をしてくださいました。卵についてのダブル宣言は日本初です。実質的にはエッグフリーを目標とする、意識の高い価値ある宣言といえます。何らかの事情で平飼い卵への移行が難しい場合に、卵の使用をやめる決断をするのは、動物利用を減らす観点でこれほど有意義なことはありません。イムホテルレストランでは、マヨネーズなどはシェフがヴィーガンで手作りしていく構想のようですが、それでもどうしても卵を使う必要があるときには、将来的には平飼い卵を使用する。これはエッグスマートとケージフリーが補完しあってより高度なサスティナビリティを実現するという、一見してハードルが高いとおもわれるかもしれませんが、じつは日本の実情にあった合理的な判断で、平飼い卵への移行はいずれはこの流れが主流になるものとおもいます。イムホテル京都の場合、今、決断して努力を始めたことが、ひとえに賞賛に値するわけです。

ホテルにはさまざまな背景と食生活を持つ旅人が集います。卵を避ける食生活の人とアニマルウェルフェアな平飼い卵を選ぶ人が、ともに食事できる場を実現することを決めたイムホテルの、サスティナブルなレストラン経営には未来があります。イムホテルはしばらくは普通食とヴィーガンメニューの並立でお客さまの要望にお応えしていく予定ですが、動物性食品を使わない「VEGAN鰻まぶし」(ウナギもどきのせごはん)などは人気の朝食メニューで、夜はヴィーガンのコース料理を楽しむことができます。

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