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参議院でアニマルウェルフェアに関する質問主意書が提出されました

民進党小川勝也参議院議員から、「畜産業におけるアニマルウェルフェアに関する質問主意書」が伊達忠一参議院議長に対し、2017年2月27日提出されました。
質問主意書はこちらから

これまでもアニマルウェルフェアに言及し農林水産委員会等で日本の遅れを指摘し、アニマルウェルフェアの必要性を訴えてきてくださっていた小川議員。今回は東京オリンピック・パラリンピック競技大会にも絡め、畜産物調達における動物への配慮を農林水産省に、またと畜場の飲水設備の設置についても、質問してくださいました。

各担当省庁からの回答が待たれます。

畜産業におけるアニマルウェルフェアに関する質問主意書

命の源である食に対する国民の関心は高い。特に適切な飼養管理が薬剤耐性菌リスクを低減し食の安全性の確保に有用である観点や、倫理的消費(エシカル消費)を求める観点から、動物福祉(以下「アニマルウェルフェア」という。)に配慮した飼育が海外で急速に広がっている。例えば欧州の複数の国やオーストラリア等でケージフリーの卵生産システムが半数以上を超えてくるなど、アニマルウェルフェアの五つの自由(飢えと渇きからの自由、苦痛、傷害又は疾病からの自由、恐怖及び苦悩からの自由、物理的、熱の不快さからの自由、正常な行動ができる自由)を目に見える形で達成しつつある。
わが国の畜産業においてアニマルウェルフェアを推進するためには課題が多いが、政府は外国人観光客の増加を目指しており、三年後に二○二○年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控えている中で、前記五つの自由を担保したアニマルウェルフェアの考え方に基づく飼養管理システムへの早急な転換が必要な時期に来ていると考えられる。
以上に鑑み、政府のアニマルウェルフェアに対する考え及び今後の対応について質問する。

一 政府が把握している諸外国のアニマルウェルフェアの動向を示されたい。

二 わが国でのアニマルウェルフェアの推進において、「正常な行動ができる自由」が課題であることは、公益社団法人畜産技術協会策定の「アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針」にも記載があるが、政府は「正常な行動ができる自由」の確保に向け、現状の飼養管理システムの改善を図るための計画を策定しているか。

三 政府は、わが国のアニマルウェルフェアの向上に関し達成すべき目標を設定しているか。また、その目標の達成時期はいつか。

四 平成六年に厚生省が都道府県宛に通知した「と畜場の施設及び設備に関するガイドライン」には、と畜場の新設及び改築等が行われる場合としつつも、係留所の要件として「獣畜の飲用水設備が設定されていること。」と記載されており、また公益財団法人日本食肉生産技術開発センターの「食肉処理施設家畜の取扱・処理改善指針」や国際獣疫事務局の陸生動物衛生規約第七・五章でも飲用水設備の整備は必要とされている。しかし、わが国の牛と畜場の五十・四%、豚と畜場の八十六・四%では動物が清潔な水を飲む飲用水設備を整備していないとする調査結果もある。政府は、食肉処理施設に飲用水設備の整備を完了するための計画を策定しているか。また、その達成時期の目標はいつか。

五 二○二○年東京オリンピック・パラリンピック競技大会では、参加するアスリートや海外からの観光客でも安心して食べられる、アニマルウェルフェアの五つの自由を担保した飼養管理システムで生産された畜産物を提供することが望ましいが、これに関する政府の取組を示されたい。

六 二○二○年東京オリンピック・パラリンピック競技大会では、特にアスリートは有機食品にこだわることも多いと考えられるが、現在国内認証を得た有機畜産物の生産量は大変少ない。有機畜産物の調達確保に向けた政府の考え方を示されたい。

右質問する。

2017年3月3日

これに対する答弁がありました。https://www.hopeforanimals.org/animalwelfare/00/id=513

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