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さまざまな課題を抱えた東京オリンピック・パラリンピック(東京五輪)が開かれます。

先月、東京五輪の畜産物の調達基準が不足しておりバタリーケージの卵や妊娠ストールの豚肉、超過密飼育の鶏肉などが提供されることに対してアニマルライツセンターから大会組織委員会等に対して、東京五輪の組織委員会と内閣官房に対して選手村で使用される要望書を提出し、最後の要望をしました。これに対して両組織から返答をもらいました。

残念ながら、回答にはアニマルウェルフェアを上げることは書かれておらず、さらには今回の調達基準が低いという認識もないことがわかる回答でした。多様な意見があり、その中で決定したものであるとしており、基準の改定はないと述べられています。

私達はとても疑問です。

オリンピック・パラリンピックは、多くの税金を投入して開催されるものであり、世界に日本を売り込む機会であり、人々が晴れやかな気持ちになる機会であったものです。
それが、多様な意見がある中で、あえて国内の畜産の現状維持となる基準を採用したことは、なにか利をもたらすのでしょうか?
国際大会であるにも関わらず、過去の大会よりも低いアニマルウェルフェア基準を採用し、世界の基準からは大きく遅れているのが日本の畜産だと知らしめることで誰が得をするのでしょうか。

動物たちの苦しみを前提とした環境(バタリーケージや妊娠ストールや過密飼育)から生み出された畜産物を世界中のトップアスリートに食べさせることに、なにか利点があるのでしょうか。

私達は、オリンピック・パラリンピックというものが、アスリートの祭典ということだけでなく、その国の様々な方面での発展につながるものであるから開催国になるのだと過去には考えていました。経済面でのレガシーはもはや望めるものではなさそうですし、これからの時代では動物も含めた環境に関してレガシーを残していかなければただ負担があるだけの大会になってしまうように思います。現状維持からはレガシーは生まれません。現状維持では、負のレガシーが残ります、まさに過去の悪い遺物が残るのです。

向上心のない組織または政府に対して、私達市民の声は一体どうやったら届くのでしょうか・・・

それでも立ち止まることはできません。市民、企業、学校などを動かしましょう。その先に、生産者と政府がついてくる時代がきます。公的な機関に期待すべきではないということでしょう。ケージフリー、妊娠ストールフリー、ベターチキン、これらを畜産物の最低基準に変えましょう。人間の言葉を持たないからと、なにをしてもいいという時代はもう終わりにしてください。最低限の倫理的責任を持たなくてはならない時代です。それができなければ、人は人を痛め続けることもやめられないでしょう。

※組織委員会回答

弊会におきましては、2020年の東京大会開催に向けて、生産者における準備期間を考慮し、早めに調達基準を策定する必要があることから、2016年夏以降検討を重ね、大会3年前の2017年に、畜産物の調達基準を含む「持続可能性に配慮した調達コード」を策定しました。
畜産物の調達基準の策定に当たっては、環境NGOやCSRの専門家のほか、畜産物に関する研究者、行政機関、業界団体、消費者団体などからの委員で構成するワーキンググループに置いて丁寧に議論するとともに、パブリックコメントも実施するなど、多様なステークホルダーのご意見を聞きながら検討しました。透明性の確保のため、ワーキンググループの議事録も公開しております。

ワーキンググループでの検討に置いては、持続可能性の観点で重要な点を検討しまして、食品安全、環境保全、労働安全、そしてアニマルウェルフェアの4店に配慮すべきものとして盛り込むこととなりました。

その中で、アニマルウェルフェアに関しては、多様な意見がありました。
ケージフリーの卵等を採用すべきというご意見もありましたし、動物性食品を使わないメニューのご紹介もいただきました。
一方、アニマルウェルフェアで重要なことは、施設や設備の構造よりも、家畜の状態をしっかり観察・把握して、良質な飼料や水の給与等の適正な使用管理により、家畜が健康な状態であること、というご意見もありましたし、180の国・地域が加盟する国際獣疫事務局(OIE)において合意されたコードが世界標準的なものであり、これに準拠した飼養管理指針を採用すべきというご意見もありました。
また、日本ではアニマルウェルフェアという考え方はまだなじみがない、まずはアニマルウェルフェアについて浸透させていくことが重要、といったご意見もありました。

こうした多様なご意見をいただきながら、検討を重ねた結果、調達基準では、(公社)畜産技術協会が専門家による議論を経て策定している「アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針」に沿った取組を求めることとしたものです。

このように、様々なステークホルダーにご参加いただきながら、また、透明性を確保したプロセスによる丁寧な検討を経て策定した基準であることをご理解いただければと思います。また、飲食提供事業者に置いては、すでに現在の調達基準に基づいて食材の調達を進めておりますところ、今後調達基準を改定することは考えておりません。
なお、飲食関連の専門家や選手等のご意見を聞きながら策定した飲食提供基本戦略に基づき、選手村においては、菜食主義の選手に配慮したメニューも用意しておりますこと、ご参考までにご紹介させていただきます。

アニマルウェルフェアにつきましては、多様なご意見や考え方があるものと承知しています。また、そうしたご意見や考え方も時代によって少しづつ変わっていくものと理解しており、生産者や消費者の意識・ニーズ等の変化も踏まえながら、時間をかけて議論されていくべきものとかんげます。
弊会につきましては、御存知のとおり、オリンピック・パラリンピック競技大会を開催するために設立された時限的な組織であり、日本の畜産業界の発展の責任を担っている立場ではございませんが、東京大会の取組がきっかけとなり、アニマルウェルフェアに関する関心や取組が深まっていくことを期待しています。
また、今回いただいたご意見については、大会後に発行する報告書等に記録することを検討してまいります。

以上、貴団からのご要望に対する弊会からの回答とさせていただきます。
ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会

TOKYO OLYMPIC

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