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ケージから救出された採卵鶏のりりの物語

無くなってしまった羽毛
むき出しの肌
青白い皮膚
細い体
小さな糞
色の薄いとさか

たった2ヶ月で彼女の体は本来の鶏の姿に戻りました。

彼女は体の健康を取り戻しただけではありませんでした。

彼女は人を怖がりました。人から逃げて隅で固まったり、庭を散歩させた後に家に連れ帰るのにも苦労しました。
でもある日、敷地に入ってきた猫からりりを守った直後、彼女は心を開きました。守ってくれる存在だと気が付き、それをりりはすぐに行動に移しました。まるでお礼をいうかのように、スタッフのところにゆっくりと歩み寄ったのです。
今、毎朝、毎昼、駆け寄ってきます。

家に来て数日後の夕方、高いところを探してパニックになりました。
この行動にはちゃんと意味があります。安全な場所、つまり高いところで眠りたいという強い欲求があるのです。
彼女にはまだ、どこが安全なのか、見当がつかず、パニックに陥ったのです。
彼女はちゃんと、自分で小屋の中のとまり木にきがつき、そこで寝むり始めました。

ある日の夕方、りりは空を見あげていました。

変化する雲と、青空と、夕焼けに気がついたのです。
その日からとまり木で眠るのを中断し、窓際で外を見ながら眠りにつくようになりました。窓を締めに行くと、網戸に顔をくっつけて、空を見ているのです。その行動は1ヶ月ほど続き、今は満足したようでまた、とまり木で眠り始めました。

彼女は明るい光に怯えました。それもそのはず、りりのいたウィンドレス鶏舎は、自然光が一切なく、薄暗い人工の明かりがあるだけでした。
太陽の下に連れ出すと一目散で逃げ、木陰に避難しました。
でもある日、彼女の行動は変わりました。
人が一緒にいれば安全だと悟り、人と一緒に明るい太陽の下、散歩を楽しむようになりました。
そしていまは、堂々と太陽の下をひとりでも歩きます。

りりは家の中でじっとしていました。女には自分の意志がないように見えたのです。
ドアはいつでも開いているけど、自分から外に出ず、家の中でも行動範囲が限られていました。
家の中で少しづつ行動範囲を広げ家の中を走り回るようになりました。
そして一ヶ月半後、ある朝、自ら外に出て、散歩をすることを覚えました。
それ以来、りりは散歩に行こうと誘いに来るようになり、誘いを断ると一人で出かけていきます。今では朝から夕方の眠る時間まで、外で探検をして、時々家に戻ってご飯を食べ、またいそいそと出ていくという忙しい生活をしています。

今、彼女はよくおしゃべりをしています。
おはようといい、ごはんちょうだいといい、散歩に行こうといい、早く来いと催促し、呼べば「わたしはここよ」と返事をします。

バタリーケージを出てから、りりは初めて地球上に生まれたようでした。
家に来た日から、彼女は心を成長させていきました。

「卵」に奪われたすべてを、彼女は取り戻しました。

ケージ飼育は1~2年かけて緩慢に動物を殺すシステム。あそこでは、たとえ屠殺されなくても長くは生きられません。
ぼろぼろになって、挙句の果てには生理が止まって卵が産めなくなるだけではなく、精神を崩壊させのです。
養鶏業者は1~2年で産卵率が落ちると主張しますが、でもそれは、ただ、劣悪な環境と行き過ぎた品種改変がそうさせているに過ぎません。

いいわけはもうたくさん。
暴力を正当化することをやめよう。
ケージ飼育をなくそう。

個人としては、動物への過激な扱いをする卵を、二度と買わないという選択が必要です。

企業としては、ケージフリー卵への切り替えを決定し、また卵の使用量を減らす努力が必要です。

決断してください。

1億8千万羽のりりのために。

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