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2019年 畜産動物に関する認知度調査アンケート 認知度に向上みられず

2019年 畜産動物に関する認知度調査アンケート 認知度に向上みられず

アニマルライツセンターは2016年から毎年一回、畜産動物の飼育実態がどれほど認知されているのか、民間会社を利用して調査を行っています。

2019年度も調査を実施しましたので、結果を報告します。

質問は次の10項目です。

  1. 母豚の多くが、妊娠ストールという、方向転換できない狭い囲いの中に閉じこめられていることを知っていますか?
  2. 子豚の多くが、麻酔なしで去勢、歯・尾の切断をされていることを知っていますか?
  3. 卵用の鶏の多くが、バタリーケージという、一羽あたり22センチ×22センチほどの金網の中で飼育されていることを知っていますか?
  4. 卵用の鶏の多くが、麻酔なしでクチバシを切断されていることを知っていますか?
  5. 肉用の鶏(ブロイラー)が、早く成長するように品種改変されており、その結果、病気になりやすくなっていることを知っていますか?
  6. 乳牛の多くが、つながれた状態でほとんどの時間を過ごしていることを知っていますか?
  7. 牛の多くが、麻酔なしで去勢、角の切断をされていることを知っていますか?
  8. 「アニマルウェルフェア」、あるいは「動物福祉」という言葉を知っていますか?
  9. 平飼卵、あるいは放牧卵が、スーパーなどで販売されていることを知っていますか?
  10. ヨーロッパで禁止されている飼育方法が、日本で行われていることを知っていますか?

 

2016年から2018年にかけては、認知度はわずかずつではありますが向上が見られました。しかし2019年の調査結果は、有意差と言えるかは分かりませんが、認知度が少し低下しています。

全質問の認知度平均(「知っている」「聞いたことはある」を「認知している」として計算)は、

2016年の認知度  合計15.2%[うち「知っている」7.04%] 
2017年の認知度  合計17.0%[うち「知っている」6.68%]
2018年の認知度  合計20.2%[うち「知っている」8.05%]
2019年の認知度  合計19.2%[うち「知っている」8.97%]

と推移しています。

ただし、「知っている」と回答した割合は増加しているので、新しい人への認知の広がりがなく、深く知る人が増えたとも考えられます。

いずれにせよ、依然として畜産動物の実態について8割以上の人が何も知らないという状況にあります。
妊娠ストールも体の一部の切断も知らない。アニマルウェルフェアという言葉さえほとんどの人が認知していません。日本で工場式の畜産が広がったのは戦後のことで、まだ人々の頭の中では広々とした牧草地で動物がのびのびと草を食み地面をつつき、穴を掘り返して暮らしているという牧歌的なイメージが残っているのかもしれません。しかし現実はそうではありません

現代の工場型畜産では多くの動物が通常行動もできず、苦しんでいます。
実態を知らずして、畜産利用されている動物の権利や福祉に関心を持つことは困難です。
私たちはもっと現状を正しく伝え、問題提起していかなければなりません。

 

【調査名】畜産動物に関するアンケート
【調査主体】NPO法人アニマルライツセンター
【調査期間】2019/3/25~2019/3/27
【有効回答数】1,200
【調査設計】 手法:インターネット調査(ネットモニター)
【調査地域】全国
【対象者条件】ネットモニターうち、15才以上男女を対象

*本調査データはページ下部からダウンロードできます。アニマルライツセンター出典である旨をご記載の上、ご自由にご使用ください。

調査データのダウンロード(エクセルファイル)
*認定NPO法人アニマルライツセンター(http://www.arcj.org)の出典である旨をご記載の上、ご自由にご使用ください。

2016-2019推移 畜産動物に関する認知度

2019年畜産動物に関するアンケート

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