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水は貴重な資源です。

日本は水害(洪水)が多く、干害がすくないため、水がなくなる恐怖を味わうことは多くはありません。それでも数日断水するだけで、私たちは十分に不便を感じ、そしてとても不安になるでしょう。

水が毎日あることは、とても幸せなことです。

そして限りのある資源である地域もあるのです。

 

地下水に頼っている地域

地下水の水で生活をしている地域があります。こちらの「地下水が消えると食料が消える」に詳しく書かれています。

河川の水が限られている

雪解け水や氷河の融水が河川を満たしてくれる地域があります。そこではやはり同様に多くの周辺農業を河川からの灌漑に頼っています。

天空の貯水池といわれる氷河は、18年連続で後退しており、
氷河がなくなれば、乾季の時期に川を潤している水が、なくなる。
アンデス山脈・ロッキー山脈・アルプス山脈・ヒマラヤ山脈・チベット高原などの周辺での灌漑農業は、使えなくなるかもしれない。

アンデス山脈

アンデス山脈にある氷河は驚異的な速度で融解しています1。この氷河は熱帯氷河と言われもっとも温暖化の影響を受けやすく、最初に消える氷河だとも言われています(予測は外れるものですが、実際に人の生活にも観光産業にも大きな影響を及ぼしてきているのは事実です)影響を受けるのはペルーとボリビアで融解水を利用する数百万~数千万の人々と園周辺に住む動物たちです。現在は融解が進んでいるため、影響は水が枯渇するのではなく雪崩や水害を及ぼす状況にあり、それが終わると干上がります。動物も人も激しい変化に適応できるのでしょうか。そして、そこで農業を続けることができるのでしょうか。

すでに干ばつが人々を苦しめ始めており、さらにはそこに時折洪水の被害が重なるというリスクを抱えています2。

ロッキー山脈

ロッキー山脈の氷河も順調に溶けていっています3。ここでも、周辺の生態系への影響とともに、氷河の融解水で飲水を賄う地域があります。この氷河は2030年~2080年の間で消えるだろうと予測されています。

 

つまり言いたいことは、将来の食料、水の確保は今よりももっと難しくなるということです。

私たちは水をもっと大切に使わなくてはならず、お風呂の水を節約しようという細かな配慮では足りないということです。

水を最も使っている産業に目を向け無くてはならないということです。

 

それが畜産物の生産です。

 

牛肉1Kgを作るために必要な水は 15,415リットル (94% green, 4% blue, 3% grey)

豚肉1㎏を作るために必要な水は  5,988リットル (82% green, 8% blue, 10% grey)

鶏肉1㎏を作るために必要な水は 4,325リットル( 82% green, 7% blue, 11% grey)

卵1パックを作るために必要な水は 1,960リットル( 79% green, 7% blue, 13% grey)

牛乳1リットル作るために必要な水は 1,020リットル (85% green, 8% blue, 7% grey)

牛革1㎏(革製ランドセル1個くらい)を作るために必要な水は 17,093リットル (93% green, 4% blue, 3% grey)

 

参考までに、トマト1㎏に必要な水は214 litre/kg(50% green, 30% blue, 20% grey)、比較的多いところで私達の主食である米1㎏に必要な水は2497 litre/kg(68% green, 20% blue, 11% grey)、パン1㎏に必要な水は1608 litre/kg(70% green, 19% blue, 11% grey)です。

(4,5,6,7,8)

みなさんが米を一日何合食べるかわかりませんが、我が家は2人の夕飯で1号=150gです。玄米であれば高い栄養もとれます。野菜の水のウォーターフットプリントは小さいので、食事にかかる水の量は多くても一人500リットルというところでしょう。しかし、その量は卵1個とごはん半合でもういってしまうではありませんか・・・・。豚の生姜焼きを100g(レシピを見ると1食一人100g程度のようです)たべれば、もう432リットル、ごはんを食べると700リットル、野菜料理を足せば900リットル。

ミネソタ大学の最近の研究(Unique water scarcity footprints and water risks in US meat and ethanol supply chains identified via subnational commodity flows Published 9 October 2020)は、北米における水ストレスに対する食肉サプライチェーンの脆弱性を強調しました。分析によると、灌漑飼料の78%がわずか6社に統合されています。この調査では、最大の食肉会社が、慢性的または季節的な水不足に直面している地域から供給される飼料の割合が最も高いこともわかりました。National Beef、Cargill、JBS、Smithfield Foods、Tyson Foodsはすべて、飼料の半分以上がこれらの脆弱な地域から供給されています。Global Investor Engagement on Meat Sourcing Progress Briefing: Engaging QSRs on climate and water risks to protein supply chains 30th April 2021

 

1 http://www.climatecentral.org/news/andes-tropical-glaciers-are-going-fast-may-soon-be-gone-15844

2 http://www.washingtonpost.com/sf/world/2017/08/07/perus-glaciers-have-made-it-a-laboratory-for-adapting-to-climate-change-its-not-going-well/?utm_term=.934b65950c0d

3 https://www.usgs.gov/centers/norock/science/retreat-glaciers-glacier-national-park?qt-science_center_objects=0#qt-science_center_objects

4 http://waterfootprint.org/en/

5 John Anthony Allan Virtual Water http://www.kcl.ac.uk/sspp/departments/geography/people/academic/allan/index.aspx

6 http://www.siwi.org/prizes/stockholmwaterprize/laureates/professor-john-anthony-allan-great-britain/

7 http://www.sciencemag.org/content/313/5790/1068.full?keytype=ref&siteid=sci&ijkey=5C.sNh5aehB66

8 環境省 https://www.env.go.jp/water/virtual_water/

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