畜産動物の福祉 アニマルウェルフェア

畜産動物に関する消費者意識・行動調査

2015/02/17

畜産動物福祉に関する消費者意識調査の結果をお知らせします。

【調査名】畜産動物に関する調査
【実施主体】NPO法人アニマルライツセンター *民間の調査会社に依頼
【調査期間】2014/12/17~2014/12/19
【有効回答数】1,188
【目的】 畜産動物に関する消費者意識・行動等を把握する。
【調査設計】 手法:インターネット調査(ネットモニター)
【調査地域】全国
【対象者条件】ネットモニターうち、15~59歳男女を対象
*中学生以下除く  
*画像使用しない。
*ISO20252:「市場、世論、社会調査ー用語とサービス要求事項」を順守。
*男女比 男性50.8% 女性49.2%
*全52質問のうち、動物福祉にかかわる26問のみ掲載しています。
*各質問の回答の選択は1つだけ

**********************************************************

1. 畜産物(肉・卵・牛乳)の価格と、動物福祉(動物の苦痛を避け、動物本来の習性が発揮できる環境づくりに努めようという考え)について、最もお気持ちに近いものをお答えください。

201502180138_1.png201502180138_2.png

  

2. 以下の項目について、当てはまるものをお答えください。

2-1. 畜舎内で、畜産動物に与えられるスペースは、より広いほうが良い
201502180138_3.png201502180138_4.png

2-2. 畜産動物を、屋外で放牧したほうが良い
201502180138_5.png201502180138_6.png


2-3. 畜産動物が羽ばたきや泥浴びや身繕いなどの、自然な行動ができるように飼育してほしい
201502180138_7.png201502180138_8.png

2-4. より自然な状態で育った動物の肉、卵、牛乳のほうが安全性が高いと思う
201502180138_9.png201502180138_10.png


2-5. スーパーやコンビニで、動物福祉に配慮された畜産物(放牧飼育された肉、卵、牛乳等)を選択できるようになったほうが良い
201502180138_11.png201502180138_12.png


2-6. レストラン等で、動物福祉に配慮された畜産物(放牧飼育された肉、卵、牛乳等)を選択できるようになったほうが良い
201502180138_13.png201502180138_14.png


2-7. 自分が購入する畜産物(肉、卵、牛乳等)が、どのような環境で飼育されたものか知りたい
201502180138_15.png201502180138_16.png


2-8. 畜産動物に投与されるワクチン、抗生物質は少ないほうが良い
201502180138_17.png201502180138_18.png

【考察】
”2”の質問から8割の人は、畜産動物が放牧などで通常行動(自然な行動)ができることを望んでいる事が分かります。食の安全と動物が通常行動できることに関連性があると考える人も8割です。 しかし現実の畜産業ではほとんどの畜産動物が通常行動すらできない状態にあります。

また約7割の人は「動物がどのような環境で飼育された」のに関心を持っていますが、
日本ではスーパーで並べられた畜産物からそれを知ることは困難です。海外のスーパーでは動物福祉畜産物コーナーや動物福祉ラベルがあり、消費者が自分の購入する畜産物の飼育状況を知ることができますが、日本にはそのような小売店はほとんどありません。



3. 動物福祉に関する法規制や企業の対応について、当てはまるものをお答えください。

3-1. 国は、畜産動物の飼育環境の改善にもっと積極的に取り組んでほしいと思う
201502180138_19.png201502180138_20.png


3-2. 学校、地域、家庭等における教育活動、広報活動などを通じて、畜産動物の福祉の普及啓発をおこなってほしいと思う
201502180138_21.png201502180138_22.png


3-3. 日本にも、畜産動物の福祉を守ることができる法規制があった方が良いと思う
201502180138_23.png201502180138_24.png



3-4. 日本の企業にも畜産動物の飼育環境の改善に取り組んでほしいと思う
201502180321_1.png201502180321_2.png

【考察】
”3”の質問から7~8割の人は、国に対して畜産動物の福祉への対応を望んでいる事が分かります。しかし現実は日本の動物福祉への予算は1500万円であり、EUの日本円にして153億円という予算には程遠く、毎年9/20~9/26の動物愛護週間に畜産動物が取り上げられる事はないという状況です。
また、海外では多くの企業が事業計画に動物福祉を導入していますが、日本の企業にはほとんどそのような動きが見られません。





4. 以下の事実について、当てはまるものをお答えください。

4-1. 卵のために飼育される鶏が、つつき合いを防ぐために、クチバシを切断されていること(クチバシには神経と血管が通っており、痛みを感じる)
201502180138_25.png201502180138_26.png


4-2. 牛と豚は、男性ホルモンを抑え、肉質を向上させたりおとなしくさせるために、去勢されていること
201502180138_27.png201502180138_28.png


4-3. 扱いやすいよう、牛の角が麻酔なしで切断されていること(角には神経と血管が通っており、痛みを感じる)
201502180222_1.png201502180222_2.png


4-4. 豚は、過密飼育により仲間の尾をかじること等を防ぐため、歯と尾を切られること(歯には神経が、尾には神経と血管が通っており、痛みを感じる)
201502180222_3.png201502180222_4.png


4-5. 去勢や角切り、尾切り、クチバシなどの体の部位の切断が、犬や猫とは違って麻酔なしで行われていること
201502180222_5.png201502180222_6.png


4-6. 母豚は、管理をしやすいように、方向転換できず、立つか寝るか以外は身動きの取れない檻(ストール)に拘束されていること
201502180222_7.png201502180222_8.png


4-7. 生産性を高めるために、卵を産むための鶏の90%以上が、1羽あたり22cm×22cm程度の巣も何もない金網の中に閉じ込められ飼育されていること
201502180222_9.png201502180222_10.png


4-8. 日本の乳牛の多くが放牧されておらず、方向転換できない長さの綱でつながれたまま、多くの時間をすごしていること
201502180222_11.png201502180222_12.png


4-9. 卵をより効率よく産ませるために、鶏を2週間エサを与えず、強制的に羽を抜け替わらせる「強制換羽」が行われていること
201502180222_13.png201502180222_14.png


4-10. 鶏や一部の牛において、事前に気絶させずに、食用に動物を殺すこと
201502180222_15.png201502180222_16.png

【考察】
”4”の質問に対し、トータルで8割以上の人が現状の飼育方法にたいして改善を望んでいる事が分かります。質問にある飼育のすべてに対して「改善策」はあります。

■鶏のくちばしの切断
お互いが突き合いをするような過密飼育でなければ切断の必要はありません。
2007年の畜産動物飼育実態全国一斉調査ではクチバシの切断を行っているのは約半数の農家であり、残りの半数では行っていないことがわかっており、クチバシの切断なくとも経営は可能なことを示しています。(オランダは2018年にクチバシの切断を廃止予定)

■去勢
去勢が必要なら鎮痛効果のある麻酔をすべきです。豚の去勢については、海外では外科的去勢なしに雄臭を消す免疫去勢製剤の使用が広がっています。カナダでは2016年以降麻酔なしでの去勢は禁止になります。EUは2018年から豚の外科的去勢を自主禁止する宣言を出しています。

■牛の角の切断
全農畜産サービス株式会社は「牛の角カバー」を販売しており、このカバーを使用すれば牛の角の切断は必要ありません。ヨーロッパでは角の先だけ切断し、ゴムの角カバーを付けるという方法も行われており、根元からの切断と比較すれば痛覚の点で大きな違いがあります。

■豚の尾と歯の切断
問題は過密飼育であり、放牧飼育では尾かじりがおこらないことが知られています。

■豚の妊娠ストール
豚の妊娠ストールについては海外では禁止が進んでおり、妊娠豚の群れ飼育は経営的にも技術的にも十分成立することが欧米で明らかにされています。

■鶏が狭い金網で飼育されていること
スイスではすでに鶏のケージ飼育は廃止、オランダも90%以上でケージ飼育廃止、イギリスの卵は50%がケージフリーのものとなっています。ケージフリーは不可能な事ではありません。

■牛のつなぎ飼育
日本と同じ地理的条件のスイスは放牧主体です。山の多い日本で周年放牧の山地酪農を実現させている農家もあります。

■強制換羽
絶食ではなく「低栄養飼料」による強制換羽という方法があります。

■気絶なしの畜
本来と畜は気絶処理をすべきものです。気絶処理なしでの牛のと畜は牛を苦しめるだけではなく、作業する方の事故にもつながります。一般的に日本で行われている気絶処理なしでの鶏のと畜についても、動物福祉の観点からcontrolled-atmosphere killing (CAK)やLAPS(酸素圧を低下させる方法)という改善法がありヨーロッパを中心に広がりつつあります。





5. 動物の福祉に配慮したお肉や乳製品、卵製品を購入するために、現在の平均的な価格と比較して、あなたはいくら多く支払うことが出来ますか。

201502180222_17.png
201502180222_18.png
*人数は、卵・牛乳・豚肉・鶏肉・牛肉の調査結果の合計:1188人×5=5940


6. 平飼い卵(放し飼い)や放牧豚肉など、動物福祉に配慮された食品を購入するようにしている
201502180222_19.png201502180222_20.png

【考察】
”5”、”6”の質問の結果から、現在は8.6%に過ぎない動物福祉食品の購入者は、いまよりも増やすことができると考えられます。





7. その他

以下の項目について、当てはまるものをお答えください。 畜産業が、地球温暖化や森林破壊、砂漠化などの環境破壊の主要な原因の一つになっていることを知っている。
201502180321_3.png

【考察】
”7”の質問の結果から、若い世代では突出して、環境と畜産業との関係を認識してることが分かります。

 


ボランティア・サポート

動物の未来はあなた次第!ACTION!

チラシ配りをする
毛皮、動物実験、畜産と環境などのチラシの配布に協力してください。

寄付をする
動物のために活動を支えてください!

会員(アニマルライツメンバー)に登録する
一緒に活動してください!

チラシ:ごはんでエコ お肉を減らす4つの理由

チラシ:牛乳(ミルク)のウソ&ホント

NPO法人アニマルライツセンター公式Facebook NPO法人アニマルライツセンター公式Twitter NPO法人アニマルライツセンター公式Flicker NPO法人アニマルライツセンター公式YouTube
広告