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英国はケージ飼育も分娩ストールも禁止、包括的方針を発表

2025年12月22日、英国政府は Animal Welfare Strategy for England(動物福祉戦略) を発表しました。これは単一の法律ではなく、政策全体の指針ですが、畜産に関わる重要な改革要素が複数含まれました。

このなかに、重要なケージ飼育の禁止が含まれました!

  • 採卵鶏のケージ飼育禁止の検討・方針強化
  • 成長の遅い肉用鶏種の利用促進  
  • 母豚の分娩ストール禁止に向けた計画
  • 二酸化炭素を使用して豚を気絶させることから生じる福祉問題に対処する
  • 養殖魚に避けられない苦痛を与えないために、人道的な屠殺基準を導入する
  • 産卵鶏の雄のひなの殺処分の慣行をやめるよう産業界に奨励
  • 業界と獣医師と協力して、豚の尾の断尾の蔓延を減らす
  • 産卵鶏福祉フォーラムを通じて産卵鶏業界と協力し、産卵鶏のくちばしを切る慣行を終わらせる
  • 羊業界と協力して、AWCの「去勢および断尾が子羊の福祉に与える影響についての意見」(2024 年)のアドバイスと推奨事項を実施し、羊福祉規約を更新
  • 馬業界および執行機関と緊密に協力し、馬が屠殺目的で輸出されることを防ぐためのさらなる対策を検討
  • ロブスター、カニ、エビなどの甲殻類を、意識がある状態のまま熱湯に入れて調理することを「許容できない殺処分方法」と位置づけ、禁止する方針

など包括的、かつ広範囲にわたる方針が示されました。

中でも日本に影響を及ぼしそうなものが下記の方針です。

海外の動物

海外では、観光客に娯楽や体験を提供するために、動物たちが多大な苦痛や容認できない扱いを受けていることがあります。多くの人は、これらの動物たちが置かれている状況について知らないかもしれません。

観光客は休暇中に、より福祉の高い動物福祉活動を選択できるよう支援されるべきであり、それによって海外の動物をこうした容認できない慣行から守ることに貢献すべきです。動物に関わる活動を宣伝する企業や団体は、福祉の低い活動を宣伝または支援しないよう徹底し、海外旅行中に参加を希望する動物福祉活動が動物福祉にどのような影響を与えるかに関する情報提供の充実に努めるべきです。

アクション

私達はします:

  • 英国における海外の動物福祉に欠ける活動の広告を阻止するための立法上および非立法上の選択肢を業界およびNGOとともに検討する
  • 業界やNGOと協力して、旅行者が高い福祉基準を満たすアクティビティを選択できるようにします。

ぜひ良い影響を及ぼす観光客を多数受け入れたいものです・・・。

その他、畜産動物への犬の攻撃防止強化(livestock worrying laws)というものもあり、これは放牧される羊が多い英国ならではの配慮で、外からやってきたフリーにされている犬が羊などを追い回し死亡させたり怪我を負わせる事件が多数起きており、これを強く防止するための規制です。

この戦略は、個々の法改正を含む包括的な「動物福祉向上の道筋」を示すもので、実際の規制実施時期や細部は今後具体化するとしています。

https://defrafarming.blog.gov.uk/2025/12/22/animal-welfare-strategy-for-england-published/

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