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戦争の裏で数百万の動物の犠牲

戦争の裏で数百万の動物の犠牲

報道はほとんどされないが、戦争によって畜産動物たちは数百万規模で殺されていっている。

始まって間もないイランへの攻撃またはイランからの攻撃による被害はまだ不明であるが、ガザ、レバノンへのイスラエルによる攻撃で多くの畜産動物が死亡した。

レバノン

2025年4月、イスラエルの無人機が養鶏場を襲ったという。これにより養鶏場オーナーは死亡したと報じられている。つまり、養鶏施設自体が攻撃目標となったということなのだ。

戦闘による農業被害の調査では、約300万羽の鶏が死亡したと報告されている。牛も1万8000頭以上が死亡したと報じられている。例えば、34頭の乳牛を飼育していた農場ではイスラエル軍の砲撃の中、救出したが、約半数は野に放ったという。別の農場では避難する際に牛を救出したが鶏は一部を屠殺し、残りは餓死することになり、さらにはイスラエル軍のブルドーザーで農場が破壊されたという。

FAOの報告は限定的ではあるが鶏の被害が大きいことがわかる。

ガザ

ガザでは、2023年10月以降の戦争により畜産部門はほぼ壊滅状態と複数の国連・研究・報道で報告されている。その数は想像以上に多い。そしてその中心はブロイラーと採卵鶏である。

ガザ農業省・農業団体の推計では、約2,500の養鶏場が破壊され、3,600万羽以上の鶏が死亡した。その中に 85万羽の採卵鶏が含まれていると報道される

戦争以前のガザがいかに”普通”に生活していたかがうかがえる数字だ。元々ガザでは、日本と同じように工場畜産で集約的に鶏を飼育していた。それが壊滅し動物たちは戦火で、餓死で、衰弱で、そして一部は屠殺されていった。今後この地域がどのような展開になるのか私たちには想像がつかないが、人々が通常の営みを行えば、やはり、同じように集約的な畜産が戻ってくるのだろう。

畜産動物にとっての戦争

もともとが戦時中のように悲惨な状況に置かれる畜産動物たちにとって、人間同士が突発的に闘う戦争はどのような意味を持つのだろう。

ひとつは、逃げることができない動物たちの悲惨な死がもたらされること。

さらに、人間優先の思想がより強まり、動物はよりひどい状況に陥る。

種差別もまざまざと見せつけられることになる。犬やロバを助けに来る動物保護団体はいても、牛を助ける農場主はいても、鶏を助ける人はほぼいない。

また、改善の道を絶つ、または大きく遅らせるということもあるだろう。人々への教育もストップする。そのため人々の動物に対する意識向上は困難だと想像できる。紛争が長年続く場合は、畜産業は成り立たなくなる。しかしいつか終わればまた確実に戻ってくる。その戻って来る時に、どれほど注意深く、マシな状況を作るのかが重要なのかもしれないが、人が優先される中、どれほどマシなものになるだろうか。コントロールは難しいだろう。

悲惨な状況に置かれる動物にとっても、やはり、戦争や紛争や侵略は、良い効果をもたらすとは思えないが、この記事で伝えたいことはそのあいまいな結論ではない。戦争の影で、人の何十倍もの動物の命が戦争で奪われているということを、動物に関心のない人にも知ってほしいということなのだ。

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