アラブ向けのと畜場 スタニングOKに。

2016/02/01

宗教と畜におけるスタニング(気絶処理)無しでのと殺禁止を決定した、デンマークの農業大臣Dan Jørgensenは2014年2月に次のように言っています。
「動物の権利は宗教より優先される」

イスラム教のハラールや、ユダヤ教のカシュルートのように、宗教的理念に基づく食肉処理の規定では、気絶処理(スタニング)無しで、と畜が行われることがあります。
気絶処理なしでの頸動脈の切断では、死に至るまでの間、動物に大きな苦痛を与えます。


世界に57カ国あるイスラム教国家のうちすべてが、スタニング有りのと畜を禁止しているわけではなく、同じハラールでもスタニング有りの牛の肉の輸入をOKしている国もあります。日本からマレーシア、インドネシアにハラール肉を輸出する際はスタニングが行われています。一方アラブ向けへの輸出の場合はスタニングが行われていません。(2015年9月時点)


2015年9月、北海道で、アラブ向け輸出のためにスタニング無しでのハラールと畜を導入しようという動きがありました。

「ハラル認証」の牛肉 ドバイへ試験輸出 高橋知事が方針 - 北海道新聞 (2015年9月16日)
高橋はるみ知事は16日の道議会一般質問で、本年度中に、道内のと畜施設にイスラム教の戒律に従っていることを示す食品の「ハラル認証」を取得させ、中東のアラブ首長国連邦(UAE)の拠点都市ドバイに、道産牛肉を試験的に輸出する方針を明らかにした。中東で人気のある牛肉を輸出できる体制の整備に向け、コストや収益性を調べる狙い。自民党・道民会議の大越農子(あつこ)氏(札幌市豊平区)の質問に答えた。
知事は「現地でおいしい食べ方を伝えるプロモーションを実施する。テスト輸出の結果を踏まえ、牛肉の継続的な輸出を検討したい」と述べた。知事は公約に道産食品輸出額1千億円を掲げており、10月にドバイを訪問して道産食品をPRし、周辺諸国にも販路を拡大したい意向も示した。
道によると、道内の民間と畜施設が8月に日本国内の専門機関からハラル認証を取得済み。現在、UAE政府のハラル認証を受ける手続きをしている。イスラム教で禁止されている豚肉と混ざらない処理がされているのかなどについて、UAE政府職員の査察を受けた後、認証処理施設に登録される見通し。取得費用は道が負担する。

 

北海道に「スタニング有」を要望

この件を担当する北海道庁の食関連産業室に問い合わせたところ、すでに試験的輸出は決定事項とのこと。しかしUAEの認証は未取得とのことでした。 海外ではアラブ向けの牛肉輸出であってもスタニングが容認されている例もあり、アニマルライツセンターからは、北海道庁にドバイ側にスタニング有のと畜を受け入れるよう交渉してほしい旨の要望を継続しています。

 

UAE向け牛肉輸出がスタニングOKに

2016.2月株式会社北海道畜産公社がUAE向け牛肉輸出機関として認定。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000082800.pdf
北海道庁やと畜関係機関に確認したところ、UAEとの契約でスタニング有と決定したそうです。これは今後UAE向けへの牛肉輸出において大きな先例となることと思います。
また、すでにUAE向けの輸出機関の中には、UAE向けの牛肉輸出をスタニング無しで行っていると畜場もあり、そちらにもスタニング有へ変更していただけるよう要望してまいります。  

 
スタニング無しのと殺とは
イギリス政府の諮問機関、家畜福祉会議(FAWC)のレポート(2003年)
「気絶なしのと畜は、気絶ありに比べ、頸動脈切断したあとの動物の保定レベルがはるかに大きい(切断後も、牛が動き続ける)」
「気絶なしで行われる、皮膚・筋肉・気管・頚動脈など多数の神経と頸動脈の切断は、意識のある動物の脳へ知覚情報を引き起こし、無感覚に至るまでに大きな痛みと苦悩を与えるだろう」

動物衛生福祉に関するEU科学研究グループ(AHAW)のレポート(2004年)
「気絶無しのと畜は、急速な出血でもたらされる血圧の急激な低下により、意識のある動物に、恐怖とパニックを誘発させる。また動物が気管内に出血した血液を吸い込んでしまうという問題ももたらす。気絶無しの首の切断から意識の消失までに要する時間はブタで最大25秒、羊で20秒、牛で2分、家禽では2分30秒を要する」

食肉処理施設の獣医師や研究者らによる科学的調査は、気絶なしのと殺が、動物に不必要な苦痛を引き起こす場合があることを実証しており、下記をはじめとして多くの団体が、屠畜前には気絶処理をすべきだとしている。
・イギリスで最も大きい慈善団体RSPCA(英国動物虐待防止協会 )
・オーストラリアのMeat & Livestock Australia
(47,500以上の畜産会社が会員となっており、畜産業のマーケティングや研究開発を行う団体) 
・イギリス獣医協会(BVA)
・ヨーロッパ獣医師連盟
・DIALREL(宗教と殺に関する欧州の研究者グループ)
 
ハラルと殺の方法と日本の状況について
http://www.hopeforanimals.org/animals/slaughter/00/id=329



 

ボランティア・サポート

動物の未来はあなた次第!ACTION!

チラシ配りをする
毛皮、動物実験、畜産と環境などのチラシの配布に協力してください。

寄付をする
動物のために活動を支えてください!

会員(アニマルライツメンバー)に登録する
一緒に活動してください!

チラシ:ごはんでエコ お肉を減らす4つの理由

チラシ:牛乳(ミルク)のウソ&ホント

NPO法人アニマルライツセンター公式Facebook NPO法人アニマルライツセンター公式Twitter NPO法人アニマルライツセンター公式Flicker NPO法人アニマルライツセンター公式YouTube