株式会社丹沢農場(旧 中津ミート)は、生協や大手スーパーを通じて、消費者からも定評ある生産者として知られています。かねてよりアニマルライツセンターは妊娠ストールフリーへの移行をお願いしてきましたが
と、4月30日に回答を得ました。今回の一部フリーストール化に関しては、フリーアクセスストールを検討しているとのことです。
また、アニマルライツセンターは、妊娠ストールフリー豚舎、ケージフリー鶏舎、食鳥処理場のガススタニングシステムなど、アニマルウェルフェア設備を、生産者が導入するための補助金を、設立する運動に力を注いでいますが、これに関して「実施時期までにアニマルウェルフェアの補助金が導入されれば使用させていただきたい」とのコメントもいただきました。
丹沢農場はその他、常に実施可能なアニマルウェルフェアを検討するとして、アニマウェルフェアの取り組みについて公式ホームページに以下を追記しています。(2025年4月28日付)
・当社では豚の歯切りや耳刻は実施しておりません。
・豚舎内にチェーンをぶら下げ、豚が噛んで遊べたりする環境を作るエンリッチメントを導入しております。
・豚の運搬方法は自社ドライバーが運搬を実施し、距離は20km弱で輸送時間は1時間程度です。
→丹沢農場公式サイト 丹沢農場|養豚場のご案内
自然な生育環境をうたう丹沢農場が、これまで妊娠ストールを使用していたことは、アニマルウェルフェア的におおいに心配されていました。しかしこのたび、同農場は、国際標準かつ、ほとんどの国内大手農場が目指す「妊娠ストールフリー」の飼育環境の実現に、ついに一歩踏み出したことになります。
また、丹沢農場では母豚を500頭ほど飼育しており、母豚の出産管理には女性スタッフがあたっているそうです。担当者の母豚を大切にしたいという思いが、経営陣を動かし、老舗企業を動かし、丹沢農場というネームバリューから、日本の養豚の将来にも大きな影響を与えていくと思われます。