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韓国の動物保護法を翻訳しました。英語の原文はこちらからご覧になれます。

内容
韓国の動物保護法では、アニマルウェルフェアの「5つの自由」に準じた内容が基本原則として明記されています。

また、地方自治体は5年毎に、その地方自治体に適応される「動物の保護と適切な管理のためのアニマルウェルフェア計画」を提出しなければならないとされています。
日本の農林水産省にあたる韓国の農林畜産食品部内にはアニマルウェルフェア委員会が設置されることになっており、このアニマルウェルフェア委員会は「動物の保護と適切な管理のためのアニマルウェルフェアの計画」の策定と実施や、動物実験倫理委員会の組織の指導と監督、アニマルウェルフェアに配慮された畜産場の認定等に関して農林畜産食品部長官に助言を行います。

韓国の動物保護法には具体的に動物をどのように扱うべきであるのかということも明記されています。例えば、屠殺の痛みは最小限にすること、屠殺の際は意識がなくなってから次のステップに進むこと、断尾・除角・去勢をする場合には獣医学的方法をとるということ、動物の輸送の際に気を付けるべきことも法律で明記されています。

また、アニマルウェルフェアに配慮した畜産場の認定についても法律で定められています。
事実を偽るなど不適切な手段でアニマルウェルフェアに配慮された畜産場認定を獲得したり、認定されていないにもかかわらずアニマルウェルフェアに配慮された畜産場を名乗った場合は、2年以下の懲役または2000万ウォン以下の罰金に処されます。(第30条1、2に違反)

日本では実験施設の登録・査察すら義務付けられていない動物実験についても、韓国の動物保護法ではさらに進んで、動物実験を審議したり、実験動物の保護を求める動物実験倫理委員会の設置を義務付けており、その組織構成についても定めています。
第24条では捨てられた動物や、障がい者のためのガイド犬のような動物を動物実験に使ってはいけないということも明記されており、これに違反した場合300万ウォン以下の罰金に処されます。

日本の動物愛護法には畜産動物に関しての条項は1つもありませんし、アニマルウェルフェア(動物の福祉)という言葉も条文に入っていません。しかし韓国の動物愛護法はアニマルウェルフェアに配慮された畜産業や、苦痛の少ない屠殺、輸送方法にまで言及しています。また、日本のような畜産動物や実験動物についての除外規定もありません。法律で動物の福祉を担保するという点で、日本は中国だけでなく、韓国にも大きく引き離されていると言えます。今回の動物愛護法改正で犬・猫だけでなく全ての動物を守れるような法律に改正できなければ、その差はどんどん広がってしまうでしょう。

韓国動物保護法
1 総則
1条(目的)

この法律の目的は、動物の虐待を防止し、適切に動物を保護し管理するために必要な事項を規定し、動物の生命や安全、福祉そして動物の命を尊ぶ国民の精神性を向上させることにある。

2条(定義)

この法律に使用される用語は、以下のように定義される。(法律第12051号 2013年8月13日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.「動物」という用語は、疼痛を感じる発達した神経系をもつ脊椎動物である以下の動物のいずれかを意味する
(a)哺乳類
(b)鳥類
(c)爬虫類、両生類及び魚の中で、関係中央行政機関長・農林畜産食品部長官が協議した後に大統領政令で定める動物

1-2 「動物虐待」という用語は、正当な理由なしに動物に不必要かつ回避可能な身体的苦痛またはストレスを与える行為、または飢えや病気などに対して適切な措置を怠る行為を意味する。

2「登録対象動物」という用語は、保護、失踪や飼育放棄の予防、疾病管理、公衆衛生上のリスクを予防するために登録される必要があると認められる場合、大統領政令で定める動物を意味する。

3「動物の所有者又は保管者」という用語は、動物の所有者又は、一時的又は永久に当該動物の飼い主に代わって動物を飼育、世話又は保護することに従事する者を意味する。

4「動物実験」という用語は、実験動物法第2条(1)に定義されているあらゆる動物実験を意味する。

5「動物実験機関」という用語は、動物実験を行う資格を有する大統領令で定める法人、団体又は機関をいう。

3条(動物保護のための基本原則)

動物を育てたり、世話したり、保護するために、以下の原則を遵守すべきである。(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1 動物は自然な行動と元の物理的な形を保ちながら、通常の生活を営む。
2 動物は、渇き、飢餓、栄養失調に悩まされてはならない。
3 動物は不快感を感じずに正常な行動を自由に表現しなければならない。
4 動物は、痛み、怪我、および病気に悩まされないものとする。
5 動物は恐怖や苦痛から解放されなければならない。

4条(国家、地方自治体、市民の責務)

(1)国は、動物の適切な保護及び管理のために5年ごとにアニマルウェルフェアのための包括的な計画を策定し実施しなければならない。計画には以下の内容を含まなければならない。地方自治体はそのような計画を実施する上で国と十分に協力しなくてはならない。(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1 動物虐待の防止とアニマルウェルフェアに関する基本方針。
2 以下に述べる動物の扱いに関する事柄。

(a)所有者や保管者のいない、道路や公園などの公共の場所で迷っていたり捨てられたりしている動物。(以下では「失踪又は飼育放棄された動物」と記す。)

(b)第8条(2)に規定されている虐待行為により苦しんでいる動物(以下では「虐待されている動物」と記す。)

3 動物実験機関に関する事項及び第25条に基づく動物実験倫理委員会の運営。
4 動物虐待の予防、アニマルウェルフェアおよび動物実験の倫理に関する教育および広報。
5 アニマルウェルフェア畜産業の拡大とアニマルウェルフェア畜産場の支援に関する事項。
6 コンパニオンアニマルのための運動・休憩施設を含む動物の虐待の防止及びアニマルウェルフェアに必要なその他の事項。

(2)特別市市長、広域市市長、道知事、特別自治道知事又は特別自治市市長(以下「市長又は道知事」という。)はそれぞれ、特別市、広域市、道、特別自治道又は特別自治市(以下「市又は道」という。)に適用される、1)に関連する包括的な計画に基づいたアニマルウェルフェアの計画を5年毎に策定しなければならない。また、この計画を農林畜産食品部長官に届け出なければならない。 (法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(3) 国及び地方自治体は、(1)と(2)に示されているプロジェクトを適切に行うために労働力や予算などの確保に務めるものとする。適切に動物を保護・管理し、福祉への取り組みを推進するために国は予算内で、地方自治体がプロジェクトを行うために必要になった費用の全てまたは一部を補うために補助金を授与することができる。(法律第14651号 2017年3月21日 新改定)

(4)国と地方自治体は大統領令で定められた非政府団体にキャンペーンや、動物保護のための他の活動を始動するよう促進することができる。また、そのようなキャンペーンや活動に必要なサポートを提供することもできる。

(5)全ての市民は、動物を保護するための対策を取るため、そして動物を保護するためのその他の必要な努力をする際、国と地方自治体と十分に協力するものとする。

5条(アニマルウェルフェア委員会)

(1) アニマルウェルフェア委員会は、農林畜産食品部内に、農林畜産食品部長官に次の事項についての助言を行うために設置するものとする。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

1 第4条に基づく包括的な計画の策定と実施。
2 第28条に基づく動物実験倫理委員会の組織に関する指導と監督。
3 第29条に基づくアニマルウェルフェア畜産場と、アニマルウェルフェア畜産業の認定。
4 動物の虐待の防止、動物の救助及び保護等の動物の福祉に関する事項。

(2)アニマルウェルフェア委員会は、1名の議長を含む10名以下の委員からなるものとする。

(3)委員は以下の者の中から農林畜産食品部大臣の委任を受け、委員による決定で委員間から議長が選出されるものとする。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1 動物の保護と福祉に豊富な知識と経験を有する獣医。
2 第4条(4)に該当する非政府組織が推薦し、動物福祉政策に関する豊富な知識と経験を有する者。
3 その他農林畜産食品部令で定める資格基準を満たし、かつアニマルウェルフェア政策の専門知識を有する者。

(4)アニマルウェルフェア委員会の組織及び運営に関するその他の事項は、大統領令により定める。

6条(他法令との関係)

他の法律で特に明記されている場合を除き、動物の保護、使用、および管理は、この法律の規定に従うものとする。

2 動物の保護と管理
7条(適正飼養及び管理)

(1)動物の所有者又は保管者は、適切な飼料及び水を動物に提供し、動物の十分な運動、休息、睡眠を確保するよう努めなければならない。

(2)動物が疾病又は傷害に苦しんでいる場合、動物の所有者又は保管者は、速やかにその動物を治癒させ、又はその他の必要な措置をとるよう努めなければならない。

(3)動物の所有者または保管者が動物を管理したり、動物を他の場所に移動させるときは、動物を新しい環境に適応させるために必要な措置を講じるよう努めなければならない。

(4)(1)から(3)を除き、動物の適切な飼育方法及び管理方法に関する事項は、農林水産省令で定める。 (法律第11690号 2013年3月23日 改正)

8(動物虐待の禁止等)

(1)何人も動物に対して以下の罪を犯してはならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第11737号  2013年4月5日 改正、法律第14651号  2017年3月21日 改正)

  1. 動物を首吊りにしたり、他の残酷な方法を用いて殺すこと。
  2. 公衆に開放された通りや他の場所で動物を殺したり、動物に同じ種類の動物を殺させたりすること。
  3. 故意に餌、水を与えず死なせること。
  4. 獣医学的治療としての必要性や、動物が人間の生命、身体、所有物に害を引き起こす場合などの農林畜産食品部令で定める正当な理由なしで動物を殺すこと。

(2)何人も動物に対して以下の虐待行為をしてはならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号  2017年3月21日 改正)

  1. 道具や薬剤などの物理的又は科学的な方法用いて動物に怪我を負わせること。疾病の予防又は治療など農林畜産商品部令で定める場合は、この限りではない。
  2. 生きた動物の体を傷つけること、生きた動物から体液を採取すること、または生きた動物から体液を採取するための装置を設置すること。ただし疾病の治癒および動物実験のような農林畜産商品部令で定める場合はここから除外されるものとする。
  3. 賭博、広告、個人の楽しみ又は娯楽の目的で動物に負傷を与えること。但し、民族的な遊びのような農林畜産食品部令で定める場合は除く。

4 .獣医学的治療としての必要性や、動物が人間の生命、身体、所有物に害を引き起こす場合など農林畜産商品部令で定める正当な理由なしに動物に怪我を負わせること。

(3)何人も以下に示されている動物を捕まえて売ったり殺したりしてはならない。売るため、殺すためにこれらの動物を捕まえてもいけない。また、何人も故意に以下の動物の仲買人になったり、直接購入してはならない。(法律第14651号  2017年3月21日 改正)

1.失踪した動物、飼育放棄された動物
2.所有者の分からない虐待を受けた動物

(4)いかなる動物の所有者または保持者も動物を放棄してはならない。

(5)何人も以下の行為を行ってはならない。(法律第14651号  2017年3月21日 改正)

1.(1)から(3)に規定されている行為が撮影されている写真又は動画をインターネット上で販売、展示、伝達、公開、又は投稿すること。ただし、動物保護の意識向上のための宣伝活動等、農林畜産商品部令で定める場合はその限りではない。

2.賭け事の目的のために動物を利用すること。また、賭け事、競技、抽選、娯楽などのためのイベントの景品や無料のプレゼントとして動物を提供すること。

  1. 利益のために動物を貸し出すこと。ただし、障がい者の福祉法 第40条に規定されているようにガイド犬を障がい者に貸し出すなど、農林畜産商品部令で定める場合はその限りではない。

9条(動物の輸送)

(1)農林畜産商品部令で定める動物を輸送する者は、次に掲げる原則を遵守しなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第12051号 2013年8月13日 改正)

1.適切な飼料と水を提供し動物を輸送しなければならず、突然始動または停止することによって動物を驚かせたり傷つけたりしてはならない。
2.動物を輸送するための車両は、輸送中の怪我から動物を保護し、急激な体温の変化または呼吸の困難に起因する苦痛を最小限に抑える構造を必要とする。
3.病気の動物、幼い動物、妊娠している動物、授乳中の動物を輸送するときは、他の動物が怪我をしないように隔壁を設置したり必要な措置を講じなければならない。
4.動物を積み込んだり降ろしたりする動物が入った輸送用ケージを投げたり落としたりして動物を傷つけないように注意する。
5.動物輸送の際に電子機械を使用してはならない。

(2)農林畜産商品部長官は、(1)2. の規定により動物輸送用車両の構造及び設備の基準を定めることができ、基準に適合する車両の使用を促進することができる。 (法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(3)農林畜産商品部大臣は、(1)(2)の規定に加え、動物の輸送に必要な指針を定め、関係者に指針を遵守させることができる。 (法律第11690号 2013年3月23日改正)

9-2(コンパニオン動物の運送方法の制限)

第32条(1)の規定により動物を販売しようとする者は、動物を購入者に直接渡すか、又は第9条(1)の規定を遵守する動物の運送代行会社を通じて届けなければならない。(法律第12051号 2013年8月13日 新改定)

10条(動物の屠殺方法)

(1)いかなる動物も、残虐で乱暴的に虐殺されてはならず、屠殺の過程で不必要な痛み、恐怖、ストレスがないものとする。 (法律第12051号 2013年8月13日 新改定)

(2)家畜製品衛生管理法又は伝染性動物疾病予防法に基づき動物を屠殺する際は農林畜産商品部令で定める方法を適用して苦痛を最小限にしなければならない。例えば、ガス気絶、スタンガン使用などのようなものであり、無意識のうちに屠殺の次のステップに進むものとする。埋葬の場合も同様とする。 (法律第11690号 2013年3月23日改正 、法律第12051号 2013年8月13日 改正)

(3)(1)または(2)に規定する場合を除き、動物を殺すのはやむを得ない場合は、苦痛を最小限に抑える方法を適用しなければならない。(法律第12051号 平成20年8月13日 改正)

11条(動物の手術)

去勢、除角、または断尾のような動物の外科手術を行う者は、獣医学的方法を適用しなければならない。

12条(登録対象動物の登録等)

(1)登録対象動物の所有者は、その動物を保護し迷子になったり遺棄されたりしないようにするために、市、 郡、区の市長(これ以降、区の市長というときは自治区の市長を意味する。)、又は特別自治区市長(これ以降、特別自治区市町を市、郡、区の市長に含むものとして表記する。)のもとでその動物を登録しなければならない。農林畜産商品部令で定めるところにより、市・道の条例で定める区域は除外するものとする。 (法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(2)以下の場合、(1)の規定に従って登録された登録の対象である動物の所有者は関係事項を以下に示された期間内に市、郡又は区の長に報告するものとする。(法律第11690号  2013年3月23日 改正、法律第14651号  2017年3月21日 改正)

1.登録の対象である動物が行方不明になった場合、動物が行方不明になった日から10日間以内

2.登録対象動物に関する農林畜産商品部令で定める事項が変更された場合、その変更がなされた原因が起こった日から30日以内

(3)登記対象動物の所有権を取得した者が(1)の規定により動物を登録する必要のある地域に住む場合は、現住地を管轄している市、郡又は区の市長に所有権を取得した日から30日以内に所有権を取得したことを報告しなければならない。

(4)市、郡または区の市長は、農林畜産商品部令で定める者に対し、(1)から(3)に規定する行為を行うことを認めることができる。この場合、市、郡又は区の市長は、そのような行為を行うための費用を支払うことができる。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(5)登録対象動物に関する登録の詳細、登録方法及び手続き及び変更事項届け出手続きは、農林畜産商品部令で定める。登録に必要なその他の事項は、市・道の条例により定める。 (法律第11690号 2013年3月23日 改正)

3章動物実験
23条(動物実験のための原則)

(1)動物実験は、人類の福祉の向上と動物の命の尊厳を考慮して行われなければならない。

(2)動物実験の実施を意図している場合は、そのような実験の前に別の方法を考慮しなければならない。

(3)動物実験は、実験に使用する動物(以下、「実験動物」という。)の倫理的管理及び科学的使用に関する知識及び経験を有する者により実施され、最小数の動物を使用する。

(4)実験動物に疼痛を引き起こす検査には痛みに敏感でない動物が使用されなくてはならない。このような検査の場合には鎮痛薬、鎮静薬、麻酔薬などの獣医学的方法による痛みの緩和に適した手段を講じなければならない。

(5)動物実験を完了した者は、遅滞なく動物を検査し、検査の結果、動物が回復できない、または持続性の痛みを伴って生存する可能性が高いことが示された場合、痛みを生じさせない方法で、できるだけ早く淘汰しなければならない。

(6)(1)〜(5)に別段の定めがある場合を除き、動物実験の原則に必要な事項は農林畜産商品部長官が決定し、公示する。 (法律第11690号 2013年3月23日 改正)

24条(動物実験の禁止等)

何人も以下に示された動物実験を行わないものとする。ただし、当該動物種の健康やある疾病の抑制や調査のためなど、農林畜産商品部令で定める妥当な理由により当該動物実験の承認を得た場合は、その限りではない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

  1. 身寄りがない、あるいは捨てられた動物(保護されている動物を含む)の実験。
  2. 障害者の福祉に関する法律第40条の下で、障害者のためにガイドを行うガイド犬など、大統領令によって指定された動物、または人や国に奉仕する全ての動物に対する実験。

25条(動物実験倫理委員会の設置等)

(1)実験動物の保護および倫理的管理のための第27条に従い、動物実験機関の代表は、動物実験倫理委員会(以下「倫理委員会」という。)を設置、運営しなければならない。

:但し、動物実験機関が実験動物管理法第7条に従って既に動物管理委員会を有しており、第27条(2)から(4)に定められた要件に準拠して構成されている場合には、その委員会は倫理委員会とみなされる。

(2)農林畜産食品部令で定める基準を満たさない動物実験機関は、農林畜産商品部令で定めるところにより、別の動物実験機関と共同で倫理委員会を設置し、これを運営することができる。 (法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(3)動物実験機関の代表が動物実験を行う場合は、その事案を倫理委員会に委ねて審議しなければならない。

26条(倫理委員会の機能等)

(1)倫理委員会は、次に掲げる業務を遂行するものとする。

  1. 動物実験の審議。
  2. 第23条に規定された原則に従って動物実験を実施することを確実にするための動物実験の指導および監督。
  3. 実験動物の保護と倫理的管理に必要な措置を取るための動物実験機関の代表への要求。

(2)倫理委員会によって審議されるべき動物実験に関与する委員は、問題の動物実験に関する審議に参加してはならない。

(3)委員は、任務遂行中に取得した機密情報を漏らしたり、濫用してはならない。

(4)(1)の指令及び監督方法その他倫理委員会の運営に関する事項は、大統領令により定める。

27条(倫理委員会の成立)

(1)倫理委員会は、1名の議長を含む3名以上15名以下の委員で構成するものとする。

(2)委員は、以下の者の中から各動物実験機関の代表により委託されるものとし、議長は委員の中から委員によって選出される。

ただし、第25条(2)により構成された倫理委員会の委員は、関連する動物実験機関の代表が共同で委託するものとする。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

  1. 農林畜産商品部令で定める資格基準を満たしている獣医。
  2. 動物保護に関する知識と経験が豊富で、農林畜産商品部令で定める資格基準を満たしている第4条(4)の非政府組織が推薦する者。
  3. 農林畜産商品部令で定める、実験動物の保護及び倫理的管理の促進に必要な者。

(3)倫理委員会は、(2) の1及び2に規定する委員を少なくとも1人は置かなければならない。

(4)倫理委員会の委員の少なくとも1/3は、関連する動物試験機関に関連がないものとする。

(5)各委員の任期は2年とする。

(6)その他、倫理委員会の構成及び委員の利益の範囲に関する事項は、農林畜産商品部令で定める。 (法律第11690号 2013年3月23日 改正)

28条(倫理委員会の指導監督、倫理委員会の構成等)

(1)農林畜産商品部長官は、第25条(1)または(2)の規定により設立された倫理委員会とともに、動物実験機関の代表に対して、第26条および第27条に基づく倫理委員会の構成および運営に関して指導監督することができる。

(2)倫理委員会が第26条および第27条に違反して構成または運営されている場合、農林畜産商品部長官は、当該動物実験機関の代表に対し、大統領令で定める期間内に、当該倫理委員会の編成及び運営の改善を命ずることができる。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

4章 アニマルウェルフェア畜産場の認定
29条(アニマルウェルフェア畜産場の認定)

(1)農林畜産食品部はアニマルウェルフェアを推進するために、以下の要件を満たし、畜産物衛生管理法第2条第1号に規定する農林畜産食品部令で定める畜産動物に対して、その自然な行為を維持しつつ通常の生態を営ませる場合、畜産農場をアニマルウェルフェア畜産場と認定することができる。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(2)(1)の認定を受けようとする者は農林畜産食品部令で定めるところにより、農林畜産食品部にその申請をしなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(3)農林畜産食品部長官は、アニマルウェルフェア畜産場認証を受けた畜産農場に対し、以下の支援を行うことができる。

1.動物の保護と福祉を促進するために畜舎施設を改善するのに要した費用2.アニマルウェルフェアに配慮された畜産農場の環境改善および管理に関する指導、カウンセリング、教育

(4)農林畜産食品部長官はアニマルウェルフェア畜産場が詐欺行為その他の不適切な手段により認証された場合、又は、(7)に規定された認証基準を満たさない場合、アニマルウェルフェア畜産場の認証を取り消さねばならない。

(5)(4)の規定により認可を取り消された者(畜産農場が法人である場合は、法人の代表者も含む。)は、(1)の規定によりアニマルウェルフェア畜産場の認証申請を、認定が取り消された日より1年以内に提出してはならない。

(6)農林畜産食品部長官、市長又は道知事、市、郡又は区の市長、自助畜産基金の創設及び管理の法律第2条3の畜産農業組合、第4条(4)に基づく非政府組織は、教育、広報のためにアニマルウェルフェア畜産場の運営に関する模範事例を十分に活用せねばならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

(7)(1)から(6)に別段の定めがある場合を除き、認証農場の指標を示すため、アニマルウェルフェア畜産場とその関連事項の認定基準とその手続きは、農林畜産食品部令で定める。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

30条(詐欺の禁止)

いかなる者も、以下のいずれの罪も犯してはならない。

1.詐欺又はその他の不適切な手段によるアニマルウェルフェア畜産場の認証取得。
2.第29条に基づく認証を取得せずにアニマルウェルフェア畜産場として畜産農場を標榜する。

31条(認証の継承)

(1)次のいずれかに該当する者は、アニマルウェルフェア畜産場の認証を受けた者の地位を継承しなければならない。

1.アニマルウェルフェア畜産場の認証を取得した者が死亡したアニマルウェルフェア畜産場の運営を継続しようとする相続人
2.アニマルウェルフェア畜産場の認証を取得した者が事業を移転する譲受人
3.合併後存続する合併存続会社で、アニマルウェルフェア畜産場として認定された法人が他の法人と合併した場合

(2)アニマルウェルフェア畜産場の認定を受けた者の地位を継承した者は、30日以内に農場畜産食品部長官にその旨を報告しなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改定)

(3)(2)の規定による報告に必要な事項は、農林畜産食品部農村振興庁長官令で定める。(法律第11690号、2013年3月23日 改正)

5章 事業
32条(事業の種類、および施設の基準等)

(1)農林畜産食品部令に指定される、犬、猫、うさぎ等の家庭でのコンパニオンとしての目的に飼育される動物の以下の関連事業に従事する者は農林畜産食品部令で定める施設および職員の基準を満たさなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第12051号 2013年8月13日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.動物のための葬儀サービス
2.動物の販売
3.動物の輸入
4.動物の生産

5.動物の展示

6.委託されて動物の世話を行う

7.動物の美容ケア

8.動物の輸送

(2)(1)各号の事業の範囲は、農林畜産食品部令で定める。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

33条(事業の登録)

(1)第32条(1)1から3、5から8に規定する業務に従事しようとする者は、農林畜産食品部令に従って、市、群または区の市長に登録申請をせねばならい。
(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

(2)(1)の規定により登録をした者が、農林畜産食品部令で定める事項に変更を加える、その事業を永久的又は一時的に閉鎖する、あるいは再開しようとする時、その事業者は、農林畜産食品部令で定めるところにより、あらかじめ、市、郡又は区の市長に報告しなければならない。(法律第11690号 21013年3月23日 改正)

(3)次のいずれかに該当する者は、(1)の規定による登録を取り消すものとする。ただし、第5項は、第32条(1)第1項に規定する業務にのみ適用する。(法律第12512号 2014年3月24日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.登録をしようとする者(法人の場合、執行役員を含む。以下この条において同じ。)が、未成年、限定後見人、成人後見人の場合
2.第32条(1)に規定する施設及び人員の基準を満たさない場合
3.第38条(1)の規定により登録を取り消された者(法人である場合はには法人を代表する者を含む。)が登録を取り消された事業と同種の別の事業を登録しようとする時登録が取り消されてから1年経過していない者。
4.登録しようとする者がこの法律に違反して罰金又はより重い刑に処せられ、その判決が確定してから3年を経過していないとき。
5.葬儀法等の第17条に定める区域に動物墓地を設置しようとする者

34条(事業の報告)

(1)第32条(1)第4項に規定する事業に従事しようとする者は、農林畜産食品部令でさだめるところにより、市、郡、又は区の市長に許可を得なければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

(2)(1)の規定により許可を得た者が、農林畜産食品部令で定める事項を変更しようとするとき、その事業を恒久的に又は一時的に閉鎖し、あるいはその事業を再開しようとするときは、農林畜産食品部令で定めるところにより、市、郡又は区の市長に報告しなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

(3)次のいずれかに該当する者は、(1)の規定による許可を失う。(法律第12512号2014年3月24日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.登録をしようとする者(法人の場合、執行役員を含む。以下この条において同じ。)が、未成年、限定後見人、成人後見人の場合
2.第32条(1)に規定する施設及び人員の基準を満たさない場合
3.第37条(1)に基づく教育を受けていない場合

4.第38条(1)により事業を行う許可が無効になったが許可が無効になった日から1年が経過していない者(法人である場合はには法人を代表する者を含む。)が同じ種類の新たな事業のために許可を取ろうとする場合

5.許可を取ろうとする者がこの法律を違反したことで罰金やそれよりも重い刑罰を言い渡され、判決が決定してから3年経っていない場合

35条(業務の継承)

(1)第33条(1)の規定により業務の登録をした者、又は第34条(1)の事業許可を得た者(以下{事業者}という。)が、第三者に事業を引き継がせるか、あるいは死亡した場合、又は、同様に事業登録、報告をした法人が、他企業と合併した場合、譲受人、相続人、合併後存続した法人又は新設合併法人は事業者の地位を継承するものとする。(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

(2)次のいずれかの手続きにより事業者から全ての事業施設を取得した者は、事業者の地位を継承しなければならない。

1.民事執行法に基づく競売
2.債務者更生および破産法に基づく措置の履行
3.国税徴収法、関税法、地方税法に基づく財産の売却
4.1から3までのいずれかに該当する手続き

(3)農林畜産食品部令に定められているところにより、(1)又は(2)の規定で事業者の地位を承継した者は、その者がその地位を承継した日から起算して三十日以内にその市、郡又は区の市長に報告しなければはならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(4)第33条(3)、第34条(3)は、(1)および(2)の継承について準用し、第33条(3)の「登録」、第34条(3)の「許可」は、そのような場合の「報告」と解釈する。ただし、事業が継承された日から3ヶ月間、相続人が第33条(3)第1項又は第34条(3)第1項の規定に該当する場合は、前項を適用しない。(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

36条(事業者が遵守すべき事項)

事業者(事業者が法人である場合はその法人の代表者を含む。)及びその従業員は、次の事項について、農林畜産食品部令で定める指針を遵守しなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.動物の育成と管理
2.動物生産の登録、動物を入れる際、出す際の記録の準備と保持

3.販売可能な月齢や動物の健康状態など、動物の販売に関すること
4.動物の死体の適切な処理
5.事業施設の運営に関する指針
6.従業員の教育
7.動物を保護し、公衆衛生上の問題の発生を防ぐために必要なその他の事項

37条(教育)

(1)第32条(1)第2項から第8項までのいずれかに規定する業務に従事しようとする者及び第38条の規定により業務停止中の事業者は、動物の保護および公衆衛生上の問題発生の防止に関する教育を受けねばならない。(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

(2)第32条(1)第2項から第8項に規定されている事業に従事する者は最低でも1年間に1回は教育を受けるものとする。(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

(3)(1)の規定により教育を受けなければならないが、これを受けない事業者は、当該事業に従事してはならない。

(4)(1)の規定により教育を受けなければならない事業者が、当該事業を直接運営していないか、異なる場所に少なくとも二つ2つの事業所を運営している場合には、その事業者に代わって従業員の中から責任者を決め、教育を受けることができる。

(5)(1)の規定により教育を行う機関に関する事項及び当該教育のカリキュラム及び方法は、農林畜産食品部令で定める。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

38条(登録の取り消し等)

(1)市、郡又は区の市長は農林畜産食品部令で定めるところにより、次のいずれかに該当する場合事業者の登記・許可を取り消すか、その業務の全部または一部の業務を6カ月以内の期間停止とするものとする。ただし、市、郡又は区の市長は第1項に該当する場合に、事業者の登録・許可を取り消さねばならない。(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.事業者が詐欺その他の不適切な手段で事業を登録した又は許可を得たことが判明した場合
2.事業者が第8条(1)から(3)の規定に違反して動物を虐待する場合
3.事業者が登録又は許可を得た日から1年が経過しても事業を開始しない場合
4.事業者が第32条(1)に規定する基準を満たさなくなった場合、ただし同項の付記に示される例外は除く。
5.事業者が第33条(2)または第34条(2)に基づいた事項に関する報告を提出しない場合
6.事業者が第36条に規定する指針に従わない場合

(2)(1)の処分の効力は、処分期間の終了後1年以内に譲受人等に移転し、処分手続きが進行中である場合、譲受人等に対して処分の手続きを継続することができる。ただし、譲受人等が、事業上の譲渡又は相続時、法人合併時に問題となった処分又は違反を認識していないことが証明された場合はその限りではない。

38-2 (事業者への視察等)

市、郡、又は区の市長は、事業者が第32条(1)に規定されている施設と職員の基準に従っているかどうか、そして第36条に規定されている、事業者によって順守されるべき事項を最低でも年に1度視察するものとする。視察の結果は市長又は道知事を通じて翌年の1月31日までに農林畜産食品部長官報告されるものとする。

(法律第14651号 2017年3月21日 新改定)

 6章 附則
39条(視察、調査等) 

(1)動物の福祉と公衆衛生確保のために必要があると認めるときは、 農林畜産食品部長官、市長又は道知事、市、郡又は区の市長は動物を飼養又は保管している者に対して以下の措置を講ずることができる。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

1.動物を飼養又は保管している者に対し、動物の状態または飼育状況について必要な資料の提出を求めることができる。
2.動物が飼養、保管されている場所の視察および調査することができる。
3.農林畜産食品部長官により、動物への危険防止のための法令による刑の執行をはじめとする是正命令措置をとることができる。

(2)動物保護のために必要と認めるときは農林畜産食品部長官、市長又は道知事、市、郡又は区の市長は、事業者又は次に掲げる者に報告書またはデータ提出を命じ、行政に当該施設に立ち入りと実際の運営状況、関係書類調査の権限を与えることができる。(法律第11690号 2013年3月23日改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.第15条(1)(4)に規定する動物ケアセンターの長
2.第25条(1)(2)に従って設立された倫理委員会を有する動物実験機関の長
3.第29条(1)に規定されるアニマルウェルフェア畜産場として認証された者

(3)農林畜産食品部長官、市長又は道知事、市、郡又は区の市長は(1)2又は(2)に基づき視察を行うときは、以下の事項を含む対象者に、訪問及び調査開始の7日前までに通知しなければならない。ただし、事前通知が検査の目的を損ねる可能性がある場合は、通告なしに訪問調査を開始する。(法律第11690号 2013年3月23日改正)

1.訪問調査の目的
2.訪問調査の期間及び場所
3.関与する行政官の氏名と役職
4.訪問調査の範囲と詳細
5.求められる資料

第40条(動物保護官)

(1)農林畜産食品部長官(大統領令で定める関係機関の長を含む。)、市長又は道知事、市、郡又は区の市長は動物保護法に基づき、動物の虐待を防止し、動物の保護に関する業務を行うために、動物保護官として行政官を任命することができる。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(2)(1)の規定による動物保護官の資格及び任命に関する事項(以下「動物保護官」という。)及びその職務の範囲は、大統領令により定める。

(3)動物保護官が(2)の規定による職務遂行時には省令で定める身分証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。(法律第11690号、2013年3月23日改正)

(4)何人も(2)の規定による動物保護官の義務履行を拒否し、妨害し、または回避してはならない。ただし、動物の状態に応じて分娩または疾病の治療などのやむを得ない場合を除く。

41(名誉動物保護官)

(1)農林畜産食品部長官、市長又は道知事、市、郡又は区の市長は名誉動物保護官を任命し、動物虐待の防止や動物の保護のための指導と教育を推進させなければならない。(法律第11690号 2013月23日 改正)

(2)(1)の規定による名誉動物保護官(以下「名誉保護官」という。)に関する事項:資格、任命と解雇、義務と活動の範囲、支給手当などは大統領令により定められる。

(3)名誉動物保護官は(2)に基づいて職務を遂行する上で、その権限を誤用または乱用してはならない。

(4)名誉動物保護官が業務を行う時は、その身分を示す身分証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

41-2(報酬)

(1)農林畜産食品部長官、市長又は道知事、市、郡又は区の市長は関係行政機関又は調査機関に、以下のものについて報告したり苦情を申し立てたりした者に予算内で報酬を支払うことができる。

1.第12条(1)に違反して登録の対象となっている動物の登録を怠った動物の所有者

2.第13条(1)に違反して動物に識別タグをつけることを怠った動物の所有者と保管者

3.第13条(2)に違反して安全対策を怠ったり動物の排出物の収集を怠った動物の所有者又は保管者

(2)(1)で規定されている報酬を与えるための基準、方法、手順のために必要な事柄は大統領令によって定められるものとする。

(法律第14651号 2017年3月21日 新改定)

42条(手数料)

次に掲げる者は農林畜産食品部令で定めるところにより手数料の支払うものとする。ただし、次の第1項で指定されるものに対しては、市又は道の条例に従って手数料を支払う必要がない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.第12条(1)に従って登録対象の動物を登録しようとする者。
2.第29条(1)の規定によりアニマルウェルフェア畜産場として農場証明を受けようとする者。
3.第33条または第34条に基づいて、事業の登録、事業の許可を得る、または変更の報告をしようとする者。

43条(聴聞会)

農林畜産食品部長官、市長又は道知事、市、郡又は区の市長は次のいずれかの処分を行おうとする際に、聴聞会を開催しなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.第15条(7)に基づく動物保護施設の登録の取り消し
2.第29条(4)に基づくアニマルウェルフェア畜産場の認証の取り消し
3.第38条(1)の事業の登録・許可の取り消し

44条(権限の委任)

農林畜産食品部長官は、この法律による権限を大統領令で定めるところにより、関係機関または、市・又は道の知事に部分的に委任することができる。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

45条(実態調査及び情報の開示)

(1)農林畜産食品部長官は、次の事項に関する情報及びデータの収集、研究及び分析を行い、毎年定期的に調査結果を開示しなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.第4条(1)に基づく動物福祉のための包括的な計画を策定するための動物の保護と福祉の現状
2.第12条に基づく登録対象の動物の登録
3.動物飼育センター及び第14条から第22条に基づく紛失または遺棄された動物の治療及び保護に関する事項
4.第25条から第28条に基づく倫理委員会の運営、動物実験、指導監督の実際の状況
5.第29条に基づくアニマルウェルフェア畜産場の認証の実態
6.第33条及び第34条に基づく事業の登録、許可及び運営の実際の状況
7.第38条-2に規定されている事業者に対する定期的な視察

8.動物の保護及び福祉の現状に関するその他の事項

(2)農林畜産食品部長官は、(1)の業務を効率的に行うため、実態調査を行うことができ、関連中央行政、地方自治体、公共機関(公共機関の運営に関する法律第4条に規定する公共機関をいう。以下同じ。)関係する機関または団体、個人所有者、飼養者に必要なデータや情報の提供を要請できる。そのような場合、データまたは情報の提出を求められたものは、正当な理由がない限り、データ、情報を提出しなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

(3)(2)の実態調査(現場調査を含む。)その他必要な事項は、大統領令により定める。

(4)市長又は道知事、市、郡又は区の市長、または動物実験機関の長は、第1項から第4項及び第6項までに定める事項を農林畜産食品部長官(大統領令で定める関連機関の長を含む。)に翌年1月31日までに報告しなければならない。(法律第11690号 2013年3月23日 改正)

7章罰則規定
46条(罰則規定)

(1)以下のものは2年以下の懲役、2000万ウォン以下の罰金とする。

(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.第8条(1)から(3)の規定に違反して動物を虐待したもの。

2.第30条第1項に違反して、詐欺や他の不適切な方法でアニマルウェルフェア畜産場の認証を得たもの

3.第30条の2に違反して認証を受けていない畜産場をアニマルウェルフェア畜産場と示した者。

(2)以下の各人は500万ウォン以下の罰金に処する。(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.第26条(3)に違反して機密情報を漏洩あるいは誤用する倫理委員会のメンバー

2.第33条に規定されている登録をせずに、または第34条に規定されている報告をすることなく事業をするもの。

3.詐欺やその他の不適切な方法を用いて第33条に基づいて登録、報告したもの、又は第34条に基づいて許可を得たり報告をした者。

4.第38条に規定されている営業停止期間中に事業を運営した者。

(3)以下の者は、300万ウォン以下の罰金に処する。(法律第12051号 2013年8月13日 新設、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.第8条(5)1に違反する写真又は映像をインターネット上で販売、展示、伝多雨、開示、公開した者。

2.第8条(5)2に違反して動物を賭け事のために使ったり、賭け事、競技、抽選、娯楽、宣伝などのイベントの商品や無料のギフトとして提供する者

3.第8条(5)3に違反して利益のために動物を貸し出した者

4.第24条に違反して動物実験を行った者

(4)(1)から(3)に関連する罪を習慣的に犯している場合、関連する罪に対しての刑罰を2分の1まで重くした罰を課すものとする。

(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

(5)削除(法律第14651号 2017年3月21日)

46-2(接合刑罰規定)

企業の代表、代理人、従業員、その他の形状で雇われている人物がその企業又は個人の商務に関して第46条に関連する罪を犯した場合は、罪を

犯した者だけでなく、関係する規定に従った罰金によりその企業又は個人も罰せられる。ただし、企業又は個人がこのような犯罪を防ぐために関連する商務について十分な注意・監督を怠っていなかった場合は該当しない。

(法律第14651号 2017年3月21日 新改定)

47条(過料)                                                       

(1)次の各人は300万ウォン以下の過料を科す。(法律第12051号 2013年8月13日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.第8条(4)に違反して、動物を遺棄した動物の所有者あるいは飼養者

2.第9条第2号に違反して動物を販売した者

3.第25条(1)に違反して倫理委員会を設立、運営することを怠った動物実験機関の長

4.第25条(3)に違反して倫理委員会の審議を経ずに動物実験を行う動物実験機関の長

5.第28条(2)に違反して、改善命令に従わない動物実験機関の長
(2)以下の者には100万以下の過料を科す。(法律第12051号 2013年8月13日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.削除(法律第14651号 2017年3月21日)

2.第9条(1)第4項あるいは第5項に違反して動物を輸送した者
3.第9条(1)に違反して第32条(1)に規定されている動物を輸送した者

4.削除(法律第14651号 2017年3月21日)

5.第12条(1)に違反して登録されていない登録対象動物の所有者
6.7.削除 (法律第14651号 2017年3月21日)

8.第31条(2)に違反して、アニマルウェルフェア畜産場の運営者と認定された者の身分の継承報告しない者

9.第35条(3)に違反して、事業者の地位継承を報告しない者
10.第37条(2)又は(3)に違反して、教育を受けることなく事業に従事する者
11.第39条(1)第1項に則ってデータ提出の要請に従わなかった動物の所有者又は飼養者、または虚偽のデータを提出した者
12.第39条(1)第2項に基づく訪問及び調査を拒否し、妨害し又は忌避する動物の所有者又は飼養者
13.第39条(1)3に基づいて発行された改善命令に従わない動物の所有者又は飼養者
14.第39条(2)に基づく報告又は資料の提出をしない者、報告又は資料に虚偽をなした者、あるいは前項に基づく訪問及び調査を拒み、妨げ、又は忌避する者
15.第40条(4)に違反して、動物保護官の職務を拒否し妨害し又は忌避する者

(3)以下のものは500,000ウォン以下の過料を課されるものとする。(法律第14651号 2017年3月21日 改正)

1.第12条(2)に違反して所定の期間に報告することを怠った動物の所有者

2.第12条(3)に違反して、変更を報告することなく所有権を取得した者

3.第13条(1)に違反して、動物に登録票を装着しない所有者あるいは飼養者
4.第13条(2)に違反して、安全対策を講じない、あるいは、排泄物の処理を怠る所有者あるいは飼養者

(4)(1)から(3)に基づく過料は大統領令で定められている通り農林畜産食品部長官、市長又は道知事、市、郡又は区の市長によって課され集められる。

(法律第11690号 2013年3月23日 改正、法律第14651号 2017年3月21日 改正)

 

附録(法律第11690号、2013323日)

第1条(施行日)

(1)この法律は、公布の日に発効する。
(2)省略

第2条から第7条までは省略されている。

附録(法律第11737 201345日)

この法律は、公布の日に発効する。

附録(法律第12051 2013813日)

この法律は、公布の日から起算して6カ月後に施行する。ただし、第9条の2号及び第47条第1項第3号、第4号の改正規定は、公布の日から1年後に施行する。

附録(法律第12512 2014 324日)
第1条(施行日)
この法律は、公布の日に発効する。

第2条(無能力者等に関する経過措置)

第33条(3)第1項及び第34条(3)第1項の改正規定による成年後見人又は限定後見人は民法施行令(第10429号)の一部改正補足第2条による無能力者あるいは準無能力者との決定が有効とされる人も範疇に含む。

附録(法律第13023 2015120日)
この法律は、公布の日に発効する。

附録(法律第14651 2017321日)

第1条(施行日)

この法律は公布から一年後に発効する。

第2条(紛失の報告の適応範囲)

修正された規定である第12条(2)1は、この法律が発効されてから紛失された登録対象動物から適応される。

第3条(動物の所有権の獲得の適応範囲)

修正された規定である第20条第4項は、この法律が発効してから所有者が確認された動物から適応される。

第4条(動物生産事業の報告に関して移行の方法)

この法律が発効されるときに以前の条項に基づいて動物生産事業に関して報告したものは、修正後の第34条(1)のもとで許可を得たと見なすものとする。ただし、そのような者はこの法律に規定されている条件を、法律が発効してから2年以内に満たすものとする。

第5条(動物の所有権の獲得の適応範囲)

この法律が発効する以前に違反があった場合は、罰則条項又は過料に関する条項を適応する際には以前の条項によって治められる。

 

日本語訳:Natsue Kunita / Chizu Struther /Keiko Numata / Hiromi Ueda

 

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