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放牧のイラストに規制(「飲用乳の表示に関する公正競争規約及び同施行規則」一部変更)

みなさんは次の牛乳のパッケージを見てどう思うでしょうか?

    

いずれも日本のスーパーで販売されている牛乳のパッケージです。それぞれのメーカーに確認したところいずれもこの写真のような放牧牛乳ではありませんでした。さまざまな生産農家の牛乳が混じっているため、そのパックの中に入っている牛乳がどういった飼育環境によって作られたものかを、メーカー自身もきちんと把握できていない状況でした。
「この牛乳のパッケージのように、放牧された牛から搾乳された牛乳なのか?」との質問に「牛は普通放牧していますよね?」と『質問の意図がよく分からない』といった風のメーカーもありました。

アニマルライツセンターが2017年に行った畜産動物認知度調査でも「乳牛の多くが繋がれた状態でほとんどの時間を過ごしていることを知っていますか?」との質問に70.3%の人が「知らない」と回答しています。

つなぎ飼育されている牛たち

実際のところ、日本では乳を絞りとるために飼育されている牛のほとんどが、つなぎ飼育されています。
畜産技術協会が2014年におこなった全国一斉飼養実態調査によると、搾乳牛のおもな飼養方法は71.9%が「つなぎ飼い」だという回答です。同調査では「パドックや放牧地に牛を放していますか」という質問もされており、それに対して72.5%が放していないと回答しています。

乳牛を配した牧場風景等の写真又は図案による表示の規制

こういった放牧風景のパッケージを見て放牧牛乳だと思って購入してしまったという声もアニマルライツセンターに寄せられたため、全国飲用牛乳公正取引協議会に問題提起をしたところ、改善してほしいという声は他にも寄せられているということでした。一年間を通じて放牧ではない場合は放牧の画像は基本的に使わないこと、使う場合は「イメージです」と注釈することを盛り込んだ「飲用乳の表示に関する公正競争規約及び同施行規則」の改正を予定しているとのこと。また現時点でもメーカーには注意喚起をしているということでした。

その後、一部変更*された「飲用乳の表示に関する公正競争規約及び同施行規則」が、2017年12月28日から施行されましたが、公正競争規約施行規則に次の一文が盛り込まれました

オ 乳牛を配した牧場風景等の写真又は図案による表示のうち、次の表示
(ア) 年間を通して放牧牛からの生乳が使用できない場合の当該表示。ただし、表示がイメージである旨が1箇所以上表示されていればこの限りではない。

上の四枚の写真のうち右の二枚は2018年2月に店頭販売されていた牛乳ですが「イラストはイメージです」などのことわりが入っていませんが、このような表示方法は「飲用乳の表示に関する公正競争規約」に反しています。
もし見かけたらメーカーに「放牧牛乳なのかどうか」事実確認をしてみてください。(スーパーで大量販売されている低価格で「放牧」と書かれていない牛乳はほつなぎ飼育です)そして規約に反する旨を伝えて、イラストのような自由に放牧された牛乳を販売してほしいと伝えてみて下さい。

消費者庁に情報提供を

これまでのように堂々と優良誤認表示がされなくなるのは一歩前進ですが、「イラストはイメージです」などの一文があれば放牧牛乳であるかのような写真や図を表示しても良いという内容であるのは残念です。「イラストはイメージです」などの表示が入っているかどうかにかかわらず、パッケージのイラストや写真で放牧牛乳だと誤認して購入してしまった場合は、消費者庁の「景品表示法違反被疑情報提供フォーム」から情報提供をしてみてください。

牛乳のために飼育される牛たちは狭い牛舎の中でつながれたままで糞をするのも寝るところも同じ場所で一生を過ごし、人工授精で4産ほどさせられると屠殺されます。
牛が広々とした草原で自由に草を食んでいる幸せなイメージは、実際の現場とはかけ離れたものです。メーカーには少しでもその幸せなイメージに近づけるよう、牛たちに配慮してほしいと思います。

 

*同改正は食品表示法(平成25年法律第70号)に基づく食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)、不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律(平成26年法律第118号)の施行に伴い行われました。

 

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