LOADING

Type to search

「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」 「家畜改良増殖目標及び鶏の改良増殖目標」パブコメ結果

「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」
「家畜改良増殖目標及び鶏の改良増殖目標」
のパブリックコメント結果が2015年3月21日に公表されました。

アニマルライツセンターからは次の意見を提出しています。
http://www.hopeforanimals.org/animals/ushi/00/id=344
http://www.hopeforanimals.org/animalwelfare/00/id=343

酪肉近基本方針へのパブコメ数は全部で75件(47人)
そのうちアニマルウェルフェアに関する意見が64件(42人)

「家畜改良増殖目標及び鶏の改良増殖目標」へのパブコメ数は全部で145件(82人)。
そのうちアニマルウェルフェアに関する意見が109件(63人)

※「家畜改良増殖目標及び鶏の改良増殖目標ついての議論」の会議資料はこちらのサイトで公開される予定です。
http://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/tikusan/index.html

*************************

これまでに傍聴した畜産業に関する会議内容を思いおこすと、今回もアニマルウェルフェアに関する議論はされないだろうと思っていたのですが、最後に2名の委員からアニマルウェルフェアへの言及がされました。
ただし内容は、「アニマルウェルフェアを促進すべき」というものではなく、今回のパブコメ結果にアニマルウェルフェア意見が多かったことについて「パブコメの結果を見ると、消費者は誤解している。50年前は鶏100羽飼って10羽死んでいた。今は2羽しか死なない。以前より良くなっていることを消費者に周知し、誤解を解く必要がある」「健康でなければ生産性はあがらない。以前より管理技術が向上していることを消費者に知らせる必要がある」というものでした。

畜産業関係者で、このように考える方は多いのかもしれません。
しかしアニマルウェルフェアは死亡率のみではかるものではありません。アニマルウェルフェアとは「『幸福』や『良く生きること』という考え方*」であり、「家畜の快適性に配慮*」することです。
(*日本の「アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針」より引用)

委員の発言のように、以前のような放し飼いであれば、外敵から狙われたり天災により死亡する率は高くなります。しかしそのようなリスクは外敵に襲われない施設整備で防ぐことが可能です。
屋外で自然な行動ができるのと、22cm×22cmの金網で囲まれた巣も砂場もないスペースで一生を過ごさなければならないことと、どちらがアニマルウェルフェアな飼育であるかは論を待たないはずです。

空調がきいて餌がいつでも食べられる金網の中と、自分で暑さ寒さをしのがねばならず、餌を探さねばならない屋外飼育を鶏自身に選択してもらうという研究では、鶏は屋外を選んだそうです。牛もそうです。すでに刈り取られた餌を食べるよりも、手間はかかるけれど自分の舌で草を刈り取り食べることを選ぶという観察事例もあります。動物は餌を与えられるより自分で餌を獲得することを好みます。しかし牛舎内に閉じ込められている牛はその欲求を満たすことができません。
「健康でなければ生産性はあがらない」も現状を正しく把握した発言とは言えません。乳牛の乳量は年々増加してきていますが、乳量の多い牛ほど病気になりやすいことが知られています。ブロイラーは増体(生産性)を重視した結果、これもやはり歩行困難になったり心臓疾患などの病気を抱えて苦しんでいます

今回寄せられたアニマルウェルフェアの意見は、基本方針に反映されていませんでしたし、委員の発言にも同意できませんが、他の委員が国民からの意見をスルーする中、このような形でも取り上げてもらったことは良かったと思います。

収益に重点が置かれる畜産分野で、動物の立場からの意見が寄せられることはとても重要です。
記録に残り、今後につなげることができます。

Tags:

You Might also Like

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *

暴力的または攻撃的な内容が含まれる場合は投稿できません

SHARE